ARP / Address Resolution Protocol


■ ARP。Address Resolution Protocol。

  アドレス解決プロトコル。アープと読む。

  既知の宛先IPアドレスから
  未知の宛先MACアドレスを見つけ出すための
  ネットワーク層プロトコル。RFC826で規定されている。

  ARPはネットワークにブロードキャストを送信し、
  宛先マシンに対してMACアドレスを応答として返すよう要求する。
  これをARPリクエストという。

  ARPで取得されたMACアドレスは、
  しばらくの間ARPテーブルと呼ばれるキャッシュに保存される。
  そして次回からは最初にARPテーブルを参照した上で、
  見つからない場合にのみARPリクエストを送信する。

  友達の住所が分からないので年賀状が出せない。
  直接会って住所を聞いて、紙切れにメモする。
  相手の住所が分かれば、年賀状を出せる。ということ。
  紙切れを紛失したら、また聞けば良い。

■ ARPメッセージ。

  ARPはIPと同様、OSI参照モデルの、
  ネットワーク層に相当するプロトコルである。
  このためARPメッセージは、
  直接イーサネットフレームによって転送される。

  イーサネット上のARP要求/応答パケットのフレームフォーマットは、
  次のようになる。

  

■ RARP。Reverse ARP。

  逆ARP。ラープと読む。

  ハードディスクを搭載しない
  ディスクレスクライアントマシンが、
  自身のMACアドレスから、
  自身のIPアドレスを解決するために使用するプロトコル。

  ディスクレストマシンが、
  自身のMACアドレスをLANにブロードキャストすると、
  IPアドレスとMACアドレスの対を管理しているRARPサーバが、
  対応するIPアドレスを教えてくれるというもの。

  BootPと似ているが、
  BootPでは、IPアドレス以外にサブネットマスクや
  デフォルトゲートウェイアドレスなどを扱うことができるのに対して、
  RARPではIPアドレス情報しか扱うことができない。

■ Proxy ARP。

  プロキシARP。代理ARP。

  ARPはブロードキャストを使用するため、
  同一サブネット内であればMACアドレスを解決できるが、
 別サブネットにあるホストのMACアドレスは
  解決することができない。

  しかし、サブネットを中継しているルータが
  IPアドレスとMACアドレスのペアを保持しておき、
 そのルータが代わりに回答することができれば、
  MACアドレスを解決できる。

  これをProxy ARPという。

■ Gratuitous ARP。

  グラチュータスARP。無償ARP。

  自身のARPキャッシュ更新を
  他のホストに同時に反映させるためのARPパケット。

 ARPリクエストを送信したがARPリプライが無かった場合、
  リクエストを投げたホストは、
  該当するIPアドレスを使用するホストがいないことを知り、
  ARPキャッシュからエントリを削除する。

  さらに、
  これらARPのやりとりはブロードキャストで行われるため、
  LAN内の他のホストも同時にその事実を知り、
  苦労せずして存在しないホストのエントリを消すことができる。

  これをGratuitous ARPという。

■ 参照URL

  IP Network Skill No. 00000134
  http://xai.nu/ipnet/stack/0134.txt

以上。

2004/01/16 am


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