標準化組織または団体



目次。

もう、略語クイズみたいになってる。。。


■ ISO。International Organization for Standardization。

  国際標準化機構。
  ネットワークを含む工業関連分野の規格化および標準化を行う標準化機関。
  ネットワーク参照モデルであるOSI参照モデルを規定している。

■ ISOC。Internet Society。

  インターネット学会。
  インターネットに関わる個人から構成される国際的非営利団体。
  1992年に設立。本部は米国バージニア州レストン。

  ISOCは、インターネットの発展とその利用についての調整を行う。
  しかし実際には、IABなどインターネットに関する他のグループに
  権限を委譲している。

■ IAB。Internet Architecture Board。

  インターネットアーキテクチャ委員会。
  インターネットワークの研究者によって構成される委員会で、
  メンバーはISOCの理事によって指名される。

  IABでは、インターネットに関する方針や標準について、
  定期的な検討を行っている。

■ IANA。Internet Assigned Numbers Authority。

  アイアナ。
  インターネットに関するさまざまなアドレスや番号を割り当てる機関。
  ISOCの援助のもと、IABの一部として運営されている。

  IANAは、ポート番号や、プロトコル番号、AS番号のほか、
  MIMEタイプ(トップレベルメディアタイプ、サブイプ)の
  登録管理を行なっている。

  IANAは旧来、IPアドレスやドメイン名についても割当て権限を持っていたが、
  現在はその権限をICANNに委譲した。

■ ICANN。Internet Corporation for Assigned Names and Numbers。

  アイキャン。
  IPアドレスやドメイン名の標準化や割り当てを行なう民間の非営利団体。
  1998年10月に米国で設立された。

  旧来、IPアドレスやドメイン名などの資源管理は、
  IANAが中心となって行なっていたが、1998年以降はICANNに委譲した。

■ APNIC。Asia Pacific Network Information Center。

  エーピーニック。
  アジア太平洋地域のインターネットに関する登録管理を行う非営利団体。
  JPNIC(ジェーピーニック)はこのAPNICの傘下にある。

■ JPNIC。Japan Network Information Center。

  日本におけるIPアドレスの割振を行なう社団法人。
  旧来は、JPドメイン名の登録・管理も行なっていたが、
  2002年4月以降は、これをJPRSに移管した。

■ JPRS。Japan Registry Service。

  JPドメインの登録管理業務を行う会社。
  旧来JPドメインの登録管理はJPNICが行なってきたが、
  2002年4月以降は、このJPRSに移管されている。

  JPRSでは、JPドメインのプライマリDNSの運用をしているほか、
  ISPやWIDE等の研究組織と連携して5台のセカンダリサーバを運用している。
  サーバ1台あたり、約700回/秒の問合せ(クエリー)が発生している。

  JPドメインに係る紛争処理については、
  JPRSが認定した機関である日本知的財産仲介センターが行なう。
  2002年7月以降は、日本語JPドメイン名の運用も行なっている。

■ IETF。Internet Engineering Task Force。

  インターネット技術標準化委員会。
  IABの下部組織にあたり、ISOCの賛助のもとに管理されている。

  IETFは、80を超えるグループから構成され、
  インターネット関連プロトコルなどの技術標準を作成し、
  RFC(Request  For Comments)として文書化している。

  現在3,000以上のRFCが文書化されており、たとえば
  RFC791(IP)、RFC793(TCP)、RFC1661(PPP)、RFC2460(IPv6)などがある。

  IETFが作成する標準規格の特徴は、
  - Many Protocols with Few(Focused) Variation
  - Single Worldwide Standard
  という言葉で表現されることがある。

  機能を絞り込んだ単能プロトコルを多数用意する代わりに、
  個々のプロトコルについてはバリエーションを認めない傾向がある。

■ ITU。International Telecommunication Union。

  国際電気通信連合。

  ITUは、国連の専門機関であり、下記の3つの部門からなる。
  - ITU-T(電気通信標準化部門)
  - ITU-R(無線標準化部門)
  - ITU-D(開発部門)

  ITUでは、標準仕様を「勧告(Recommendation)」として提示する。
  例えばADSLの標準規格であるG.992.1(G.dmt)勧告や、
  パケット交換のX.25勧告などがある

  ITU-Tは、旧称をCCITT(国際電信電話諮問委員会。
  Consultive Committee for International Telegragh and Telephonee)という。
  X.25は、CCITT時代に標準化された。

  ITU-Tが作成する標準規格の特徴は、
  - Few Protocol with Multiple Features
  - Many Country Variation
  という言葉で表現されることがある。

  少数の多能プロトコルを軸に、
  各国の事情に合わせていろいろな拡張機能をつける傾向が強い。

■ IEEE。Institute of Electrical and Electronics Engineers。

  米電気電子技術者協会。アイトリプルイー。
  アメリカ国内の非営利の技術者団体(他国からも参加できる)。 
  1980年に設立された。 

  IEEEでは、通信やネットワークなどを含む、
  電気および電子関連の技術についての標準化を行っている。

  IEEE標準の代表格としては、
  今日のLAN仕様の主流になっているIEEE802.3 CSMA/CDや、
  無線LANの標準規格であるIEEE802.11などがある。

■ ANSI。American National Standards Institute。

  米国規格協会。
  米国の法人、政府、その他のメンバーによって構成される任意団体。
  とくに通信とネットワークに関する標準化活動を行っている。

  ANSIは、米国国内の標準を認定するほか、
  国際標準化機関における米国仕様の位置づけを確立する役割を持つ。

■ ETSI。European Telecommunication Standards Institute。

  欧州電気通信標準協会。
  欧州のPTT(電気通信省庁)およびEC(欧州共同体)により設立された組織。
  欧州における電気通信規格の策定を行っている。

  米国のANSIに相当する組織である。

■ FSAN。エフサン。Full Service Access Network Initiative。

  NTTが中心となって組織した業界団体。
  各国の通信キャリア14社(BT、FT、ベルサウスなど)が参加している。 
  BPON、GPON、VDSLなどの広帯域アクセス・システムの調達仕様を
  メーカーと協力して作成し、標準化団体にも提案する。

  ITU-Tなどはベンダ主導の標準化団体だが、
  FSANは、通信事業者が主導になっている点が特徴的である。

■ ATMフォーラム。The ATM Forum。

  1991年にシスコなど4社が設立した非営利団体。
  ATMに関する技術標準化および相互運用性の促進を目的としている。

  ATMフォーラムでは、
  ITU-Tなどで標準化された正式な仕様をベースに、これを拡張し、
  製品化レベルの実装ベースの詳細仕様を策定してきた。

■ W3C。World Wide Web Consortium。

  HTMLの標準化を行なっている組織。
  HTML2.0まではIETFが標準化を行なっていたが、
  それ以降はW3Cが標準化を引き継いだ。

■ FCC。Federal Communications Commission。

  米国連邦通信委員会。
  FCCでは、電子機器が発するノイズの規定値を定めている

  FCC規格には、クラスAとクラスBの2つがある。
  - クラスA  オフィス向け、工場向け
  - クラスB  家庭向け

  クラスAで許されるノイズの量はクラスBの約3倍となっている。
  このため、クラスAの電子機器を家庭で使うと、
  ほかの機器にノイズを与えることがある。

■ VCCI。Voluntary Control Counsil for Interference by Information Technology Equipment。

  情報処理装置等電波障害自主規制協議会。

  FCC規格の国内版を作成している。
  規格の内容は、FCCと同じである。

■ JPCERT/CC。Japan Computer Emergency Response Team/ Coordination Center。

  米国のCERT/CC(1988年設立)をモデルとして、
  旧通産省が1996年に設立した組織。

  JPCERT/CCでは、
  不正アクセスの動向やその対策に関する情報を提供し、
  セキュリティに関する啓蒙活動を行なっている。

  ネットワーク管理者は、不正アクセスがあった場合、
  IPAやJPCERTに速やかに情報を提供すべきとされる。
  (義務付けられているわけではない。)

■ IPA。Information-Technology Promotion Agency, Japan。

  情報処理振興事業協会。
  情報処理の促進に関する法律に基づいて昭和45年に設立された政府関係機関。

  IPAは、情報処理の振興のためのプログラム開発や利用促進、
  情報処理サービス業の助成などを行なっている。

  また、下部組織としてIPA/ISEC(IPAセキュリティセンター)を抱え、
  暗号技術や認証技術の開発・研究を行なっている。

以上。

2004/01/28 pm


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