地下鉄を降り、「駅から徒歩3分」をいいことに、ホテルのMAPを持っていないことに気付く。でも、もう遅い。カンを頼りに、地上にで、ホテルの看板を探す。ま、それは探す間もなく、大通りの反対側にすぐに見つかった。小奇麗な郊外型のホテルで、大駐車場もあり、裏にはスーパーマーケットもあり、モーテルっぽいが、いい感じだった。ベストウエスタンホテルの系列だった。
部屋は907号室。おっ、9階か?
と思ったが、9は別館という意味で、9階ではなく2階の部屋に通された。ちぇっ! 部屋に入ると、まず風呂をチェック。バスタブがあることに一安心。明日からは、電車で2連泊なので、今日はぜひともお風呂につかりたかったのだ。
早速風呂に入り、荷物の整理をして、小奇麗になったところで地下鉄で中心地へ向かう。別にブランドショップに興味はなかったが、一応ウインドウショッピングだけでもと思い、ドゥオモ駅の1つ前のサン・バビラ駅でおり、モンテ・ナポレオーネのブランド街をあるきながら、ドゥオモのある中心街へ向かった。ガッレリアを通過し、(あ、ナポリと同じような感じだ・・・。)ドゥオモ広場を一周する。角にあったバールに立ち寄り、ビールで喉を潤し、ガッレリアの中にあったメルセデスベンツの店でしばし時を過ごす。
その後、この街にはやはり「観光」するところはないと判断し、街を歩いたり、本屋を覗いたりして街歩きを楽しんだ。夜ご飯はチャオでとった。今回はパスタではなくリゾットにし(シンプルだけど美味かった。)、サラダの変わりにフルーツ盛り合わせにした(これはあんまり美味でなかった。)。
帰りがけ、中央駅のショッピングセンターで買い物をする。そういえば、旅行が始まってこれまでひげをそっていなかった。荷物をできるだけ減らすため、剃刀は持ってこなかったのだ。ここで使い捨て剃刀を買おうとしたが、高いのでやめた。ビールとヨーグルトを買った。(スプーンをもらうのを忘れた。)
そして、地下鉄で帰ろうとホームに降りると、なんか騒がしい。よくみると、向かいのホームで黒人たちが乱闘騒ぎを起こしていた。
はやくホテルに帰りた〜い、と心の底から思いながらも、記念すべきこのシーンをデジカメで撮影するかどうか悩んだ。(もちろん、そんな勇気はあるはずもなく、ただただ、おびえていた。)
ホテルの部屋に戻り、もう一度風呂に入る。テレビのガイドには、日本語のテレビ放送があるなんて書いてあったけど、そんなものはなかった。期待して損した。テレビはもっぱらイタリア語だった。今日は別に疲れたわけでもなかったけど、ふかふかのベッドに吸い込まれるように眠りに落ちた。
2000年4月2日(日)
地下鉄でドゥオモへ向かい、昨日は閉ざされていた内部に入る。ステンドグラスがいかにも手作りって感じで素敵だった。まあ、タダだったらちょっと得したかな。でも、ガイドブックにあった、展望台へ上るエレベーター(階段っていう手もある)が工事中だったのは残念だ。
時間が少し余ってしまったので、街をぶらつきつつ早めに中央駅へ。これから2時間電車に乗るので、昼食(フライドチキンのはさまったパニーニ)を買って電車に乗り込む。と思ったが、30分前にもかかわらず目的の電車はまだ入線していなかった。結局出発10分前になってやっと乗り込むことができた。車内は僕の好きなオープンサロン形式でラッキー。僕の席の向かいにはおばさんが座っていて、僕の座席に荷物を置いていたのでどかしてもらった。自分の背もたれの部分に、座席指定の札がないことに気になりながらも、気分は初めてのICの旅、そして目的地のヴェネチアへ飛んでいた。
出発の時刻になって、隣の席でもめ事が起こった。座席指定の札がなかったので自由席だと思った人が座っていたところに、座席指定券をもった老夫婦がやってきたのだった。
先に座っていたのは中年の夫婦だったが、「ここは、座席指定の札がないから、自由席よ!
あなたが指定券もってたって、ここに札がないんだから関係ないでしょ!」みたいな感じで、老夫婦はあしらわれていた。(まあ、イタリア国鉄の怠慢なんだけど)老夫婦は乗務員を呼び、説得してもらうことにした。それでも中年の夫婦は動こうとしない。(まあ、国鉄の怠慢っていうかミスだから強く出れないのかもしれない。)
結局この騒ぎは、近くの駅に停まり、別の空席ができたことで落着した。
そんなことに気をとられていたら、いつのまには寝ていて、気がついたら海の上(正確には砂州の上)を電車が走っていた。ヴェネチアに着こうとしていた。
列車を降り、駅構内を出る前に、今晩のる夜行列車のチェックをした。駅にはちゃんと車両案内図があり、一等座席車両をさがす。何せ、今日は予約なし。すいてますように…。と半ば願う気持ちで駅を後にした。
駅前がちょうどヴァポレット(水上バス)の乗り場になっていて、そこで一日券を買う。え!?
18000リラ!? 高すぎー。 超観光地プライスじゃん。
その分、楽しませてくれよー!! って感じで船に乗った。
乗り場はそれがバスの乗り場であるかのように路線番号が掲げられており、ちょっと楽しんだが、船自体はただのフェリーだった。まず、運河の水の汚さに閉口。さすがに運河にかかる橋周辺は絵になってたのしかったけど、そんなに1日券のもとをとるだけ乗ろうとも思わないシロモノだった。
まず、僕が目指したのはサンマルコ広場。多くの観光客であふれかえっていた。サルティンバンコかと思わせるカラフルとんがり帽子が売ってるかと思えば、偽ブランドのバッグも売っていた。もちろん売り子はチャイニーズ。さすが。
余りにいろんな人がいるんで、マンウォッチングを楽しんだ。フェンディのサングラスかけておばちゃんはゴージャスなのにおっさんはいたって質素な夫婦、ビデオカメラは2台に1台はSONY製だった。そういえば、テレビでプレステのCMもやっていたなあ。世界のSONYだ。
そんな観察を楽しんだり、行き先を見ずにヴァポレットに乗り込んだり、ぶらぶらした。腹が減ったところで適当にサンドイッチを買って食べ、こんどは陸歩きを楽しむことにした。
きちんとメインストリートのようなもの(観光客がひっきりなしに歩いてるだけ)もあり、人の流れにそって路地を行くと、運河にかかる橋にところどころ遭遇した。
そして、そんな「ストリート」と呼べるには最初のうちだけで、あとはほとんど路地。路地裏を歩いているのか、人んちの軒先なのか良く分からない。でも、不思議と看板はたくさんあるので迷わない。ぼくは水上からこの街を観察するより、ころ袋小路のような路地を歩いてまわるほうが楽しかった。
真っ黒のゴンドラが並んでいたり、露店にNAKATAやNANAMIのユニフォームがうっていたり、「おもちゃ箱をひっくり返したような」路地が多かった。
1時間以上歩いただろうか。ローマ広場に戻ってきたときにはもう日が落ちかけていて、運河のライトアップが始まっていた。
そこで感じたのは、「ヴァポレットは遅い!!」ということ。ローマ広場からサンマルコ広場まで30分以上かかっている。せっかく日没の時間を選んでヴァポレットにのったのに、サンマルコ広場に着いたときには(って、結局見過ごして乗り過ごしたんだけど)辺りは真っ暗だった。
結局リド島まで片道1時間。とんぼ返りで往復2時間ヴァポレットに乗り続けてしまった。
駅に戻ってきたときには9時をまわっており、「夕食をとろう!!」と思ったら、レストランは9時20分までだった。なんでじゃい。
結局、さっきスーパーマーケットで「明日の朝食用に」と買っておいたものを食べ、カプチーノだけをカウンターで注文。やっぱり日本人観光客も多いらしく、お金を払ったら店員に「おおきに!」とかいわれた。
今晩私が一夜を過ごす列車は、発車の30分前にやってきた。乗る予定の1等座席車両は13両目なので、車両の数を数えながら進んでいくと・・・あれ?
8両しかない。 どこに乗ったらいいのやら・・・?
と思っていると、後から5両くらいの列車がやってきてドッキングした。
結局私は「13号車」には乗ったが、それは前から13両目ではなく、ドアに「13号車」って書いてあるだけだった。
始発のヴェネチア駅を出発するこの列車の、1等座席車両に乗っているのは、コンパートメントが8室あるにもかかわらず、わずかに2人(含ME)だった。
早速、椅子を引き出してフラットにし、寝る体制万全!
っと思ったが、この車両は暖房の効きが弱く、隙間風が寒かった。