東 京 サ ン ダ ン ス
〜 21世紀への伝言 〜
忘れない。そこに君がいたことを―。
[ 作 ] 横内 謙介 [ 演出 ] 杉田 成道
出演/ 坂本 昌行 / 長野 博 / 井ノ原 快彦
/ 小西 美帆 / 山下 容莉枝 / 白川 みなみ
/ 六角 精児 / 平賀 雅臣 / 佐藤 累央 / 小野 ゆたか
サンダンス。
それは、選ばれしインディアンの若者が、偉大なる太陽に捧げる踊り。
それは、三日三晩、休むことなく続けられ、
そして体力が限界を迎える四日目の朝、最後の儀式が行われる。
村の祈祷師が踊りつかれた若者の胸に、イーグルの爪を刺し、貫くのだ。
若者は、最後の力を振り絞り、その爪を引きちぎる。
しかしそのとき―若者は生まれ変わる。
すべてが違って見えてくる。
歩くことさえ歓びに満ち、かみを吹き上げる風にも新しい命を感じる。
その生まれ変わりの儀式によって、
若者は、勇者となる。
東京、下北沢。
21世紀なんか、まだ遥か先のことだと思っていた、1985年、冬。
そこに、三人の若者たちがいた。
彼らの夢の時計はなかなか進まず、みんな同じ所で足踏みをしていた。
それはまるで、あのインディアンの若者達の、
聖なるダンスのように―。