指将棋の実戦では起こることはまずありえませんが、 「王手をかけられていないが、合法的な着手が存在しない」 という状態をステイルメイトといいます。例えば下の２つの図のような状態です。
いずれも、先手番とすると先手は指せる手がありません。持駒があれば打つ手がありますが、それもできません。しかし、王手がかかっているわけではないので詰みではありません。
このような状態を目指す「ばか自殺ステイルメイト」は今まであまり作られてきませんでしたが、私はマプのツメとぎ部屋で初めて見て面白いと思い、何題か作ってみました。その問題を展示することが、この「フェアリー小屋」を建てた目的です。
ば自ステイルメイトは、基本的には普通のば自と変わりません。先手玉を詰ますかわりに、先手玉をステイルメイトにするのが目標です。異なるのは、ステイルメイトにするためには、先手は余分な攻駒をすべて捨てなくてはならないという点です。下図をご覧下さい。
41角成 32金 13飛 同玉 31馬 同金 までですが、これがただの「ば自 6手」だとすると、金のかわりに飛車を合駒する筋のほかに、 13飛 32玉 12飛成 22金 21龍 同金 のような角を残した手順も可能になります。しかし、ステイルメイトにするためには角が残っていてはいけません。
少し感覚がつかめてきたでしょうか。 では、双裸玉ばか自殺ステイルメイト集からば自ステイルメイトをさらにご覧になってみて下さい。