毎日コラム大会2002

〜今にも死にそな後半戦〜

1月19日(土) さざなみダイアリーのこと(2)
 さらに続きます。

 まず『名誉の負傷』ですが……。
 いやーこれ、Kanonの『バスカビル家の狐』に次いで、おーふな書林史上第2位のボリュームなんですよ、ファイルサイズから言うと。
 テキスト量はそれほど多くないんですけどね。とらハ2はDNML化すると、タグの量がどうしても多くなるからなー。
 これは、割と楽しんで書けました。つーか、とらハ2って、私にとっては実に書きやすい題材でして。そのうち理由を分析してみたいもんです。
 ネタが小粒な割に、妙に長くなってしまったあたりは、楽しく書けた弊害でしょうか?

 さて、今のとこ最新作の『さざなみKanon』。
 これは、アイデアだけならシリーズ中でも最も古いネタです。なにしろ、最初にエンディングを見たときには、もう配役を考え始めていたという有様で(笑)
 全員のエンディングを見終わって、配役をざっと決めた後、
「最後のオチになるのは、やっぱりあゆだろう」
 と思って逆算して構成した話です。一通り出来上がってから、読んでみて今ひとつ物足りなかったんで、さらにもう一段ツイストかけてみました。割に好評だったみたいです。

 モノはついでですから予告しちゃいますが……
 このコラム大会が終わったら、さざなみダイアリー第5弾をアップする予定です。とらハファンの方、お楽しみに。


1月20日(日) 「噺」のこと
 よく考えたら私、何の説明も無しに「噺」って字を使ってますけど……
 これって読者の皆さん的にはOKなんですかね?

 ちなみに、この字は「はなし」と読みます。
 落語関係の本でよく見かける字なので、落語劇場やってるときなど、ついつい使ってしまいます。

 「くちへん」に「あたらしい」→「新しいことを口にする」→「はなし」。

 いい字ですね。

 ………。

 ……よく考えてみると、古典落語には合わないような気もするんですが。


1月22日(火) Kanon落語劇場のこと
 風邪ひいて1回休んでしまいました。皆さんも気をつけて下さいね。
 昨日、いや一昨日「噺」という文字についてちらっと書きましたんで、今日は落語劇場のことでも。

 前回の、毎日コラム大会の後にアップしたのは『宮戸川』『王子の狐』『寝床』の3本ですが……
 『宮戸川』と『寝床』に関しては、もう書くこと無いなあ(^_^;

 『王子の狐』は、なんだかえらくスラスラと書けた記憶があります。
 ……もっとも、あれだけの話でしかありませんしね。

 一時は、
「やっぱ真琴に耳生やした方がいいかなあ」
 から始まって
「ごんさんのDNML『Kanonお約束劇場2』の、キツネ耳グラフィックをどうにかして使えないかしらん」
 などと考えたこともないではないんですが……結局シンプルに無視することにしました。
 グラフィック面はチカラワザで乗り切るのが、私の信条ですし。

 あ、そーだ。
 『宮戸川』で「舞&佐祐理バージョン」と「あゆ&栞バージョン」を両方収録してみたら、「舞&佐祐理」の方が評判良かったです。
 それほど大差がついた訳ではないんですが、勝敗は歴然。やはり、あの鉄壁のタッグは崩せませんねー。


1月23日(水) マルチエンディングのこと
 そう言えば、KanonをTVアニメ化するんですってねー。

 正月に初詣に行ったとき、ごくごく親しい友人と一緒に都バスに乗ったんです。
 そしたら、Kanonのアニメのポスターが、バスの中に貼ってあったんですよ。
 で、それを見て私は、ちょっとした疑問を持ちまして。

 話はちょっとズレますが、その時一緒にいた友人は、Kanonを知らない奴なんですよ。
 ですから、私が「おーふな」なんて名前で、こんなホームページ作ってることも知らないんですよ。
 そこで私は、この友人に訊いてみたんですよ。

「ここに、マルチエンディングのゲームがあるとする。それぞれのエンディングは排他的で、並立はできない。これを、TVアニメ化するにはどうしたらいいと思う?」

 友人はきっぱり答えましたね。

「一話完結で、毎回夢オチにする」

 英断です。

 ……しかし友よ、いくらなんでもそれはあんまりと言うものだ。


1月24日(木) ネタかぶりのこと
 昨日、KanonのTVアニメ化の話をしましたが……
 考えてみたら、Kanonだけじゃないんですよね。

 ToHeartは私がハマる前にTVアニメ化されてましたし、とらハ2も今OVA化の真っ最中でしょう。

 ……どっちも見てませんが。

 んで、アニメならまだしも、小説版や、コミカライズや、同人誌まで含めたら、関連書籍の数だってものすごいことになるわけです。

 ……まったく目を通してませんが。

 毎回、DNMLブックのネタ考えながら
「こんなネタ、すでにどっかで誰かがやってるんじゃないかなー」
 などと思うんですが、確認のしようもないので、ほっかむりして作ってます。

 今まで、
「ネタかぶってますよー」
 という指摘もないので、たぶんかぶってないんだと思いますが……

 もしかしたら毎度毎度かぶりまくってるのを、みんな生暖かい目で見守って下さってるんでしょーか?

 ………。

 ……なんだか恐い考えになってしまった。


1月25日(金) Geocities問題のこと
 ふと気づいたら、今月の13日で、サイト移転から丸3ヶ月経っていました。
 そうなると、ちょっとGeocities問題のことに触れないわけにもいきますまい。

 詳しい話はここを読んでいただくとして、問題点は次の3つでしょう。

 1)「お前の物は俺の物」という、ジャイアニズム溢れる新規約。
 ……一応、プロモーション目的という枠はありますが、これは解釈の仕方でどうにでもなりそうだし。

 2)規約に、恣意的な過大解釈のできる余地があることを指摘されながら、修整しようとしないこと。
 ……確信犯と思われても文句言えんでしょ、これじゃ。

 3)周知徹底期間の言語道断な短さ。
 ……てゆーか、前もって知らせる気なんてさらさら無いのね。なにしろ、うちにGeocitiesから通知メールが届いたのは、新規約がスタートした10月15日の、しかも23時過ぎだもの。
 それで「なお、本サービスを10月15日以降継続して利用することで、変更後のガイドラインを承諾いただいたものとさせていただきます」って言われてもなー。
 事後に連絡入れておいて「継続するなら認めたものと見なす」ってあーた、そんな手口が通るなら、どんな無理難題でも通し放題でしょーが。
 前もって他のサイトでこの話を聞いてなかったら、完全にトラップに引っかかっとるわいっ。

 私の作っているDNMLブックは、基本的に著作権侵害行為であります。
 各メーカーのみなさんは、それに対して、目をつぶって摘発しないでいてくれているわけです。
 各メーカーのみなさんの、ファンに対する信頼を、無にする可能性のある行為に荷担するわけにはいきません。
 ……早い話が、もしもGeocitiesが私のDNMLブックをどっかに転載したりしたら(まあ、そんな価値もないでしょうが)Keyやリーフやアイボリーのみなさんに迷惑がかかるかもしれないじゃないですか。

 そう考えて、私はGeocitiesから出ていくことにしたわけです。


1月26日(土) さざなみ寮のこと
 前にもチラっと書いた通り、私にとってとらハ2というゲームは、なぜか書きやすい素材です。
 それはなぜか? と、つらつら考えるに……

 舞台が「家」で、キャラクターたちがみんな「家族」だからだ、ということに気づきました。
 そう、これは、昔懐かしい「ホームドラマ」「ホームコメディ」なのですな。私が子供の頃、TVドラマの主流だったあれです。今ではもう「渡る世間はなんとやら」くらいしか無くなってしまいましたが。

 昔のホームコメディだと、主人公の家に騒ぎを持ち込んでくるのは、だいたい隣人か親戚だったんですが、この場合は、そういうトラブルメーカーが同居してるパターンなわけですね。

 逆に考えると、なぜ私がToHeart落語劇場に書きにくさを感じるのかも見えてきます。
 「学園ドラマ」の舞台&キャラクターで、「学園」などというものとは全く縁のない落語を描こうとするところに、根本的な無理があるんですね。
 なにしろ、背景CGが学校内ばっかで、やりにくいったらないです。
 いやあ、やっとわかったわ。

 そうするとKanonは何だろう?
 ……と考えてみたんですが、そりゃもちろん「恋愛ドラマ」ですね。


1月27日(日) 槙原耕介のこと
 で、さざなみ寮の「お父さん」役であるところの「こーすけ」ですが。
(とらハ2知らない人への注釈:「槙原耕介」は、『とらいあんぐるハート2 さざなみ女子寮』の主人公キャラです)

 私、このキャラが大好きなんですよ。
 もちろん、Kanonの相沢祐一もToHeartの藤田浩之もそれぞれいい奴なんですが、耕介には他の二人にはない特徴がありますから。

 ……体がデカイこと? いえいえ。

 仕事を持ってて、その仕事をきちんとこなしているという点です。

 ここ何年かはあまりやってませんが、NECのPC−9801全盛期には、けっこうギャルゲーもプレイしていました。
 で、私はその頃から、ギャルゲーの主人公に「プロフェッショナル」が少ないことが気になっていました。
 学生が多いのは、学園物が多いせいもあるでしょうから仕方ありません。
 問題は、そうではなくて一応職業を持っている設定になっているキャラたちです。
 どうも、「お前、ホントにその仕事まともにやってる?」と思わず追求したくなるような、プロ意識の感じられないキャラが多かったように思います。

(これは邪推なんですがね、たぶん昔のゲームメーカーに、プロ意識の低いクリエイターが多かったせいじゃないかと思ってるんですよ)

 そこへいくと耕介は、実直に仕事に励んでいて誠に気持ちがよろしい。
 この質実剛健感は捨てがたいです。友人に欲しいタイプですな。


1月28日(月) リスティ・クロフォードのこと
 ※今日のコラムは、とらハ2に関するネタバレを含んでいます。
  未プレイで、先入観を持ちたくない方はお読みにならない方が賢明です。

 えーと。
 読者の方から「さざなみダイアリー」シリーズの感想メールをいただいた際に、質問がありましたので、この場を借りてお答えしたいと思います。

 Q:なぜ『名誉の負傷』には、リスティが登場しないんですか?

 A:リスティを登場させると、読心能力であっという間に事件が解決してしまうからです。(笑)

 ちょっと補足しましょう。
 知佳も同じ能力を持ってますが、知佳が愛さんや薫の心の中を読んだりする可能性はまず無い、と判断しました。(無さそうでしょ?)
 『名誉の負傷』という話は、構造的には、本格ミステリと同じ作りになってるんですね。誰かが何かを隠していて(今回の場合は、悪気無しですが)それがストーリーのミソになっている、と。

 こういう隠し事には、どうしても超能力は邪魔になりますねー。


1月29日(火) おーふなkanonのこと
 おーふなKanonシリーズについても書いておきましょう。
 シリーズ再開以降ということになると、対象ブックは『つけ狙う者たち』と『時計仕掛けのオレンジ』になりますね。

 この2本はどちらも、構造的には、昨日話題になった『名誉の負傷』と対になってます。
 3本とも「本格ミステリ的な作り」という点では同じですが、『つけ狙う者たち』『時計仕掛けのオレンジ』の方は素直に序盤で謎を提出し、『名誉の負傷』の方は謎そのものがストーリーの背後に隠されてる、というスタイルになっているわけです。

 もっとも、『つけ狙う者たち』と違って、『時計仕掛けのオレンジ』の場合は、素直に序盤で謎を提示するために、長々と回想シーンを入れなければなりませんでしたが。
 もしあれを、普通に時系列を追って書いたら、謎の提示が遅すぎたでしょう。謎に対する答えがそのままオチになる形ですから、提示が遅すぎるとタメがなくなって効果が減殺されてしまいます。(ただでさえ他愛ないオチなのにね)

 ……一応ね、気を遣ってるんですよ。これでも。


1月30日(水) ゲームの構成要素のこと
 KanonとかToHeartとかとらハ2とか、我が「おーふな書林」取り扱いのゲームたちの構成要素について少し考えてみたいと思います。

  1.文章
  2.絵
  3.音楽&効果音

 ざっと、この3つですかね。

 いえね、何が言いたいのかというと、今日というか明日というか、KanonのTVアニメが始まるでしょ?
 アニメ化するにあたって、制作側がいったい何に気をつけたらいいのか考えてみよう、とこういうわけです。(もう既に手遅れという話もありますが……)

 まず、文章は「脚本」とも言い換えられますね。
 でもまあ、この辺については先日チラッと触れたので省略します。まさかあの手は使わないと思うんですが。(笑)

 次に絵なんですが……これは描く側も大変でしょうね。
 もう既に、我々ファンの頭には、あの、若干デッサン狂いはあるものの妙に魅力的な絵柄が、しっかりインプットされています。
 少しでもあの味を損なえば、ファンから文句が出るに決まってますし、かと言って似せやすい絵とも思えないし。
 どっちに転んでも、あまり高得点は期待できない感じがします。

 同じことが、音楽にも言えます。なにしろ、あのBGMの破壊力は凄かったですからね。
 ファンの頭の中では、思い出によって威力が増幅されてますから、これを越えるのは至難の業でしょう。

(次回に続く)


1月31日(木) アニメ化のポイントのこと
 この文章をアップしてから2時間もすれば、Kanonのアニメが始まります。
 そこで昨日から、アニメ化のポイントを考えたりしてるわけですが……

 昨日、ゲームの構成要素というのを3つ挙げましたが、一つ忘れてました。

  4.声

 だってさー、KanonもToHeartもPC版だけで、コンシューマー機版はプレイしてないんだもん。PC版で声が付くのはとらハ2だけだから、ついド忘れしちゃったんですよー。

 んで、Kanonをアニメ化するにあたって、声について考えてみると……
 私はDC版もドラマCD版も知らないし、あんまりこだわり無いんでよくわかりません。(でも、一番こだわる人多そうだなぁ)

 こうして昨日から4項目ほどつらつら考えてくると、アニメ化の際に最も得点しやすいのは、この4項目以外の部分ではないかと思います。

 たとえば、「構図」と「動き」なんてのはどうでしょう?

 Kanonに限らずこの手のゲームでは、いわゆるイベントシーンを除いて、プレイ中ほとんどの時間を「固定アングルの背景に固定ポーズのキャラを載せる」という、オーソドックスではあるけれどマンネリな構図の静止画が占めてますから。
 構図と動きの演出に力を入れて作ることによって、ゲーム版とは違ったKanonが見られるんじゃないかと思ったりしてます。

 ………。

 ……でもさ、構図とか動きとかって、アニメで手を抜くときに一番最初に捨てそうなトコだよね……。


2月1日(金) 毎日コラム閉幕のこと
 というわけで今日で終わりですが、いやーキツかったキツかった。
 去年以上にキツくて、今年はもはや死にかけという感じでしたね。
 事前に充分書き貯めができなかったのが響いたなー。途中で風邪ひいて、貯金あっさり使い果たしちゃったし。(休んだのは1日だけですが、その前後はツラかったんですよ)

 最後の最後に、KanonのTVアニメ化なんて事件がありましたが……
 実を言うと私もビデオに撮っただけでまだ見てないので、これは後日そのうち特設コラムのコーナーを作って感想書きたいと思います。

 さて、春になると「おーふな書林」も2周年になります。
 たった2年ですからそんなに長くやってるわけじゃありませんが、自前のDNMLブックを40本も公開してるサイトは、他にはそう無いと思います。これだけはちょっと自慢。
 特に、とらハ2物の本数だけで言えば、おそらく私が日本一でしょう。なんか嬉しいですね、「日本一」って言葉。
 ……たった5本で日本一ってのも寂しい限りですが(笑)

 いやホント、継続は力です。

 ま、そんなわけで今年ものんびりゆっくりボチボチと、細く長ーく活動して行けたらなぁなどと思ってますので、よろしかったら今後もお付き合い下さい。
 約一ヶ月弱の間、ありがとうございました。


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