毎日コラム大会2002

〜口笛吹いて前半戦〜

1月6日(日) 毎日コラム開幕のこと
 えーと、去年に続いて今年も、毎日コラムの季節、すなわちKanonの季節がやってきました。
 が、よく考えてみたら、去年この企画をやった時にきちんと説明した憶えがないんですな。(苦笑)

 この企画は、Kanonのゲームの舞台になっている期間、

  * 祐一が名雪と再会した1月6日から
  * ゲーム中、日付が出てくる最終日である2月1日まで

 ……の27日間、毎日1つずつミニコラムを発表していこう、とまあそーゆーもんです。

 去年は、KanonとDNMLというのが話題の2本柱でした。
 今年はさすがに、その2つに関してはもうあんまりネタ無いなーと思ってましたが、今年はToHeartとか、とらハ2の話もできるんで、なんとか27本いけるんじゃないかな、と思います。
 毎日、日付が変わった直後くらいを目途に更新する予定ですんで、よろしくお付き合い下さい。

 ……ま、読み逃してもたぶん、2月の後半か3月アタマくらいには、総集編という形でまとめてアップするとは思いますが……。


1月7日(月) ハッピーバースデーのこと
 真琴シナリオのプリクラに書いてあったように、Kanonの舞台となっているのは1999年の1月です。
 そのとき高校2年生なんですから、逆算すると祐一たちは1981〜2年生まれ、ということになります。

 と、いうわけで……。

 2002年1月7日。

 今日は、月宮あゆ、20才の誕生日です。おめでとー!

 ………。

 なんか、20才のあゆって、想像つかないんですけど……。
 お酒飲んだりするんかしらん。
 それこそ、前に「Kanon落語劇場」でやった『試し酒』の元版みたいな感じで。

 ………。

 ……ありそうもないな……。

 たとえ20才になっても、「うぐぅ」って言ってたい焼き食べて転んでそうな気がしません?

 なんつーかあれね、大林宣彦監督版『時をかける少女』のラストシーン、実年齢15才だったのに27才の役をやらされた原田知世のぎこちなさ、って感じですか?

 ……間違ってますか私。


1月8日(火) おーふなKanonファイナルのこと
 今年も「自作を語る」をやります。……いささか野暮なんですが、これやんないと27日間ネタ保たないし。
 というわけで今日は、「おーふなKanonファイナル」の話。

 いろいろあってKanonのDNMLブックから足を洗おうと決意し、だったらやはりここは完結編が必要であろう、と思い立ったのが、確か発表日の10日くらい前。

 確かこの『世界中がアイラブユー』が、執筆最短記録ですね。ネタは「書こう!」と思った次の瞬間にはもう思いついてたので(きっと頭に神様が降りてきたんだな)一番手間取ったのはタイトルでした。
 結局、ウディ・アレンの映画の題名をそのまま借りましたが、わたし実はこの映画、見てないどころか内容も良く知らないんですねー。私が知ってるのは、この映画の、同名の主題歌だけなんです。

 というのもこの曲、今からちょうど70年前、1932年の喜劇映画「御冗談でショ」の主題歌、「みんなアイラブユーと言う」のカバーなんですね。
 この「御冗談でショ」の方はLDも持ってますし、マルクス兄弟の出演作で3本の指に入るくらい好きですが(後の2本? そりゃもちろん、「我輩はカモである」と「オペラは踊る」に決まってるじゃありませんか)それより何より、この曲が実にいい曲で。ドタバタコメディの映画に、どうしてこんなロマンティックでかわいらしい主題歌がついてるのか不思議だったもんです。

 ……えー、ついウンチクが長くなりましたが、それくらい思い入れの深いタイトルだ、ってことで。発表してみたら、けっこう評判良くて嬉しかったですね。


1月9日(水) 難産のこと
 今まで発表した中で一番の安産は、昨日書いたように『世界中がアイラブユー』ですが、「じゃあ一番の難産は?」となると……。

 つい先日発表したばかりの『寝床』が一番ですね。

 まず、元の落語のオチが使えないので、どうしようかと悩みました。
 そうしたら、故古今亭志ん生師匠が全然違うオチをつけていたという話を聞きまして。
 で、図書館で文献を調べて、そのバージョンでDNML化してみたんですが……どうも気に入らなくてお蔵入り。
 志ん生に挑戦しようなんて、100年早すぎたって感じですか。

 で、「待てよ、ToHeartなら元のオチをうまくアレンジできるかも知れない!」と思い直しまして。
 マルチに「あれがわたしの充電用コンセントなんですぅ」と言わせるアイデアを思いついたんですが……今度は、秋子さんの替わりがいない。

 『寝床』における秋子さんは、「悪意はないけど迷惑な権力者」というポジションです。
 ToHeartなら来栖川姉妹のどちらかを起用すべき役なんですが、

  * 芹香先輩は、みんなを脅して集めるような性格じゃない。
  * じゃあ綾香はと言うと、みんなを脅すネタがない。

 どちらも決定打が無い上に、各キャラの欠席の言い訳にも困ったりしまして、再びお蔵入りになりました。
(え? 志保を使って、音痴のカラオケという手があった? そりゃそうなんですけどね……それって、なんか負けたような気がして)

 で、去年の暮れに、ちょっとした小ネタをふと思いつきまして……そこからは一気呵成でした。
 と言っても、原案を立ててから、優に1年半経ってます。
 ……でも、それと同じ頃に原案を作ったはずなのに、まだ完成してないブックがあるんだよな(笑)
 我ながらどーすんだ、いったい。


1月10日(木) 冬コミのこと
 そー言えば今回は、まだ冬コミの話をしてませんでしたが……。

 でもねー。
 今回はねー。
 1日目しか行ってないんですよねー。

 それも、友人のサークルの手伝いだったので、あんまりあちこち見て歩いてないんですねー。
 帰ってきてから、「しまった、餅乃龍さんの委託スペースも近かったんじゃん」と気づいたりしましたが。

 しかもその日に風邪うつされたらしくて、2日目は体がだるくて行けなかったんですねー。
 一日寝てたら、翌日にはケロッと直ったりしましたが。

 だから去年チラチラ書いたコスプレ話なんかも、今回はほとんど無いっす。
 とりあえず、売り子してたとき、近くを、Kanonの制服着た女の子が一人通ったのを見ましたが……あれはいったい誰のつもりだったんだろう。
 カチューシャしてたからあゆだと思うんですが、髪型がどう見ても栞で。
 胸のリボンを見損なったんで、学年がどうだったかわからないんですよねー。

 ……あ、もしかすると、「ハッピーエンド後で、髪を切りすぎてしまったあゆの制服姿」という、妙にマニアックかつ高度なコスプレだったのかな?
 それならそれで技あり一本な気が。


1月11日(金) あるコスプレイヤーのこと
 昨日からの、コスプレつながりでちょっとした話。

 私は見なかったんですが、年末に某TV番組で、海外のオタクの紹介をやったそうで。
 で、その番組で紹介されてたイタリアのコスプレイヤーの娘が、かわいかったんだそうで。
 んで、彼女は、コスプレ関係のホームページ持ってるそうで。

 ……見てきました。
 ……確かにけっこうかわいい。

 おーふな書林的な話で言うと、レミィのコスプレが抜群です。やっぱ餅は餅屋、外人は外人屋。
「ああ、きっとレミィってこんな娘なんだろうなー」と思いましたね。リアルタイプレミィって感じですか。写真見るだけで、ちょっと浩之気分。

 ……ちょっぴり浩之がうらやましくなったのは、私だけじゃないよね?


1月12日(土) ToHeart落語劇場のこと(1)
 昨日からのつながりで、ToHeart落語劇場の話なぞ。

 以前にもどっかでチラッと書きましたが、Kanonというゲームは、DNML作りが一番楽なゲームなんですね。偶然それでスタートしてしまったために、ToHeartの環境(キャラぶれとか)に慣れるのは大変でした。
 つーか、いまだにペースというかリズムというかを掴めてない気がするし。(特に、ページの切り替えをどのタイミングで行うか? というのは、今でも結構悩みますね)

 そんなこんなで1本目の『紀州』と2本目の『寿限無』は、自分でもちょっと及び腰になってるな、と思います。バットが振り切れてない感じ。
(『紀州』と「暴れん坊将軍」を、葵ちゃんを接着剤にしてくっつけたとこは我ながら会心の出来ですが……って、自分で自分誉めるなよ、有森裕子じゃあるまいし)

 ちなみに『寿限無』では、
「なんで最後、溺れ死ぬとこまでやんなかったの?」
 と訊かれたりしましたが……

 わはははははは。

 私、寄席でショートバージョンを聴いたことがあったせいで、そのサゲを知らんかったのです。書くとき参考にした本も、偶然だかなんだか、同じところで切ってたし。


1月13日(日) ToHeart落語劇場のこと(2)
 落語劇場をToHeartでやろうと決めたとき、「どの噺をやろうかな?」と色々考えたんですが……
 それはやはり、「ToHeartぽいもの」か、あるいは「Kanonではできないもの」であろう、と。

 で、「ToHeartぽいもの」の代表が『替わりめ』であり、「Kanonではできないもの」の代表が『金明竹』というわけです。(前回挙げた『寿限無』もそうですが)

 『替わりめ』はね、Kanon落語劇場のネタ捜しで落語の本読んでた時に見つけたんです。
 読みながら、
「あ、こんな所に浩之とあかりがいた」
 と思いましたね。
 その時は、祐一と名雪に置き換えて作っちゃおうかとも思ったんですが、
「まあいいや。そのうち、ToHeartでDNMLブック作ることがあったら使おーっと」
 と思い直しまして。
 ……結局、なんだかすぐにチャンスが来ちゃいましたが。

 『金明竹』は、なぜかそれまで出てこなかった委員長を初登場させるに当たって、
「えーと、関西弁の出てくる落語って、何があったっけ……」
 と考えてて、これが思い当たりました。(いやもちろん、上方落語なら色々あるんでしょうが、私も一応江戸っ子の端くれなんで)
 Kanonでは絶対無理な長ゼリフもありますし、マルチにぴったりな大ボケ小僧は出てくるし、これはイケルな、と。
 マルチとあかりのボケ倒しに、ビシビシつっこむ委員長、という構図は割と気に入ってます。

 この2本あたりで、自分としては、ようやくバットが振れてきた感じがしましたね。


1月14日(月) ToHeart落語劇場のこと(3)
 ついでだから、もうあと2本も語っちゃいましょう。

「え? 後は『千早振る』しかないじゃん!」
 と思った方、残念でした。
 再三宣伝している、DNML作品集「DNA5」に、『たらちね』が収録されてるんですねー。
 これは、「DNA5」購入者への特典として、春までWebでは公開しない予定です。

 元々、レミィ登場編は『たらちね』になる筈だったんですが……
 読者の方からの感想メールで、いいアイデアをいただきまして。
 んで、急遽『千早振る』を作ることにしました。

 ……と言っても、かなり難航しましたが。

 『千早振る』って噺は、基本的に二人の会話だけで進みますから、素直にDNML化すると、どうにも単調になっちまうんですな。
 で、一応作ってはみたものの、面白くなくて一度お蔵入りしました。

(いきなり「さざなみ女子寮日記」なんてコラム企画がスタートしたのは、そのせいです。あれは書く気なかったんだけど……更新するネタが無くなっちゃったんだもん)

 で、ある時、会話の中に登場する人物を実際に動かすことと、横からあかりと志保に茶々入れさせることを思いついて、どうにか満足のいく物になりました。今では結構お気に入りです。

 『たらちね』の方は……読んだ方はわかりますよね? 私にしてはずいぶんと珍しいスタイルになってます。
 他のDNML作者のみなさんは、あーゆー形式を実に上手く書かれるんですが、私はどうも今ひとつ乗り切れなかったかなあ、という気がしてます。いくつか、自信のあるネタも含まれてはいるんですが……。


1月15日(火) 名前問題のこと
 前回チラッと触れたように、ToHeart落語劇場にレミィを登場させるにあたっては、読者の方の感想メールが助けになりました。

 この感想メールという奴、DNMLに関しては結構いただくんですが、コラムに関してはさすがにあまりありません。
 しかし、以前にKanonコラムの「田甲里黒墨」
 「美坂姉妹は、なぜ姉が2文字名前なのに、妹は1文字名前なのか?」
 と書いた時のことです。
 「次男次女には、1文字名前のほうが良いという慣習がある」
 という鋭い指摘をいただきました。

 なるほど!
 それは有りだと思います。
 なにしろ栞は、「生まれつき体が弱い」(香里談)んですから。
 両親にしてみても、できるだけ縁起のいい名前をつけようと思うでしょう。
 完璧です。これで疑問は解消しました。
 ……後で「田甲里黒墨」に、すこーし加筆しよーっと。

 ちなみに、サザンオールスターズの初期のアルバムに「栞のテーマ」という地味な名曲がありますが……この歌に出てくる女の子はLong Brown Hairなんですよねー。ちょっと残念。


1月16日(水) 「しょうがない」のこと
 こないだ、Kanon物のDNMLブックを作ってまして、何の気無しに

 祐一「しょうがないな」<P>

 って打ったんですよ。
 そしたらその瞬間、何かが脳味噌の裏側に引っかかったんですね。

 あれ? 祐一って、「しょうがない」なんて言い方したっけ?

 さっそくチェックしてみました。

 ちょっとビックリしたんですが、kanonのゲームの中では、「しょうがない」という言葉は1回も使われていません。全部「仕方ない」に統一されてます。

 しまった! と思って自分の今まで作ったブックを見てみると、落語劇場でいくつかと、『つけ狙う者たち』で「しょうがない」を使ってました。うう、悔しい……。

 私も、全部が全部Keyと同じ言葉遣いじゃなきゃ嫌だということはありませんが、気づかずにやっちまったというのが実に悔しい。
 知ってて、意図的に変えるというのはよくやることなんですが。(Keyの方々は、割に私の好きじゃないタイプの文字遣いをなさるもんですから)


1月17日(木) 「三人」のこと
 昨日もちょっと書きましたが、Kanonの文字遣いには、けっこう面白い特徴がありますね。

 たとえば、「ひとり」「ふたり」「三人」なんてのがいい例で。
 「ひとり」と「ふたり」はひらがな書きで、「三人」から漢字にしてるようです。ぶっちゃけた話、おそらくリーフの文体のマネだと思うんですが。

 ……しかしまあ、よく調べてみると、「一人」も「二人」も全然無いわけじゃありません。
 それどころか、「三人」だけでなく「3人」も負けずに多かったりしますから、いい加減なもんです。チェックする人いなかったのかしらん。
 そんなに慌てて出したゲームなんですか、Kanonって?

 ………。

 ……あ。

 違う違う、ちょっと違う。

 今、面白いことに気づきました。

 よく見ると、「三人」と書いてるのは、舞シナリオだけですね。他のシナリオでは、みんな「3人」です。
 展開からして、舞シナリオに「三人」という言葉が出てくる回数が多いんで、主流に見えるだけなんですね。
 じゃあなぜ、舞シナリオだけ「3人」でなく「三人」なんでしょーか?
 うーん、深いんだか意味不明なんだか、よくわからない新事実ですね。(^_^;


1月18日(金) さざなみダイアリーのこと(1)
 ……についても何か書こうかと思うんですが、技術面については「とらハ2ブックの書き方」でやってますからねー。主にネタ面で行きましょう。

 というわけで、まずは第一弾の『鍵』。
 ある方から、
「オチがアダルトでしたね」
 という感想をいただきましたが……ええ、まったくその通りです(笑) だって思いついちまったんだもーん。

 これも同じ方のメールからですが、
「どうも真雪さんの存在が大きいようです。セクハラ大王は世界観の確立にも一役買っていますね」
 ……いやあ、反論の余地はございません。実に的確な評論です。アイボリーの皆さんにも聞かせてあげたい。

 同時にアップした『家内制手工業の発展と衰退』の方は……あれですね、

   * 何か一つネタをぽんと放り投げておいて、
   * 各キャラが、そのネタに対してどう反応するかを考える。

 という、ある意味二次創作の最も基本的な作り方で作られた、王道的ブックじゃないかと思います。さざなみダイアリーの基本ラインはこっちで、『鍵』は少し変化球かな、という気がしますね。
 ……まるで他人事みたいに言ってますが。


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