UC0083 新たなコロニーが地球に落ちた。
北米大陸に落下したコロニーはそこに死の大地を作り出した。
コロニー落としの余波は地球の各地で異常気象を起こした。
余波は、落下地点から遠く離れた日本までも襲った。
余波によって起こされた津波は日本沿岸の都市または奥地まで被害が及んだ。
津波により日本各地で行方不明者や死傷者などが多く発生した。
津波は、UC0078を乗り越え北の町で平和に暮らしている人々までも飲み込んだ。
全ての多くの幸せを飲み込んでいった。
そして、祐一と愛を誓いあった名雪も飲み込んでいった。
UC0083 地球 日本のある北の町
祐一「名雪どこだ」
名雪を探す祐一の声。
祐一「どこにいったんだー」
祐一「頼む生きていてくれー」
名雪を探す祐一の声が町全体に響き渡った。
いや、町であった場所であった。
そこには津波の影響による廃墟が連なっていた。
秋子「祐一さん、もうやめてください」
秋子「あなたまでも倒れてしまいますよ」
そこに立っていたのは名雪の母親であり祐一の叔母である秋子さんであった。
祐一「畜生 ちくしょー!」
祐一はそう言って地面に拳を叩きつけた。
廃墟に響き渡る祐一の声
そこに生き残った人間は数えるほどでしかなかった。
祐一はその日のうちに、名雪だけではなく美坂香里の妹の栞、水瀬家の居候であった沢渡真琴の三名を含む町の約半数の死と行方不明を知った。
行方不明の中には水瀬名雪、美坂栞、沢渡真琴、月宮あゆのほかに生徒会長の久瀬、渡辺など多くの人間がいた。
多くの行方不明者が見つかる中、名雪を含む何人かの人間が遺体さえ見つからずに時がすぎていった。
それから7年間 ティターンズの反乱、エゥーゴとネオジオンとの闘争。
その中で祐一は地球連邦のパイロットに志願し多くの戦果を上げていった。
祐一は、その戦果を認められ大尉までに昇進をした。
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UC0090 5/5 地球連邦宇宙軍ルナU要塞の哨戒範囲内
祐一は現在ルナU第2艦隊第5哨戒部隊の隊長に任命されジオンの残党と戦い続けていた。
祐一「落ちろー」
ドシュ――― 祐一の乗るジムスナイパーUから、一筋の光が漆黒の宇宙に伸びていった。
ジオン兵「直撃だと」
ズドーン
宇宙に核エンジンの光が舞った。そしてひとつの命が消えた。
祐一「敵は」
祐一はすぐにレーダーにより敵の光を探す。
北川「祐一、今ので最後だ、帰還しろ」
哨戒艇の北川中尉から連絡が入った。
祐一「了解」
祐一はバーニアをふかし哨戒艇に戻っていった。
香里「祐一君やるわね」
美汐「本当です。わたしの出る暇が無かったですね」
祐一に随伴する2機のMSジムキャノンUから無線が入った。
そういいながらも二人とも各一機ずつ敵MSを撃墜していた。
祐一「いや、二人の援護が無ければ危ないところだったよ」
祐一「サンキュ、香里、美汐」
そういいながら哨戒艇の甲板にMSを着地させた。
北川「祐一お礼を言うのは二人だけかよ」
オペレーターの北川が文句をいう。
祐一はその声を無視し、コクピットから艇内へと移動した。
香里「祐一君、三機撃墜おめでとう、ハットトリックね」
移動した艇内で祐一は香里からそういわれた。
祐一「ありがとう、でも旧式の06や09R程度を撃墜したところでうれしくないよ」
美汐「でも、ほかの大隊からは14とか18の機影を発見していますから注意が必要ですね」
そういいながら北川の待つブリッチへと向かった。
北川「祐一戻ってきたか」
狭いブリッチの中から北川が答えた。
北川「そうだ、ルナ2の艦隊司令部から緊急入電があるんだ、見るだろ?」
祐一「緊急入電?」
祐一は顔を嫌そうに歪めていった。
北川「そうだこれだ」
北川「しかも最悪の入電だよ」
そう言って北川は一枚の紙を三人の前に差し出した。
祐一と香里、美汐はその紙を読んですぐに驚きの声をあげた。
次回予告
サイド4「ムーア」での蜂起により祐一たちはルナU第二艦隊とともに鎮圧に向かう。
そこで祐一たちが見たものは、漆黒の宇宙に舞う美しき3機のMSであった。そのMS
に祐一たちは誘われるかのように戦場をかける。その戦場で祐一たちは何を見るのか。
次回 UC0090 ジオンの亡霊 第1話『漆黒の宇宙』
君はニュータイプの悲劇を見る
どうでしょうか。はじめてSSを書いてみました。
これを一話にするか序章にするか迷いましたが、
今回は序章ということにしました。この話を読んでみ
て続きを読んでみたいと思う人が1人でもいたら続き
を書いてみたいと思います。
MS要綱
RGM-79SP ジムスナイパーU 相沢祐一大尉搭乗
全高/17.5m 本体重量/51.0t 全備重量/70.2t ジェネレーター出力/1410kw
スラスター推力/26500kg×3 センサー有効範囲/7900m 装甲/チタンセラミック複合材
武装/60mmバルカン×2 スナイパービームライフル×1 ビームサーベル×1
・RGM-79 をスナイパー用にカスタマイズされた機体である。主に長距離からの狙撃を得意とする。
RGC-83 ジムキャノンU 美坂香里中尉・天野美汐少尉搭乗
全高/18.0m 本体重量/47.3t 全備重量/66.9t ジェネレーター出力/1420kw
スラスター推力/13000kg×4 1870kg×4 センサー有効範囲/5600m
装甲/チタンセラミック複合材
武装/60mmバルカン×2 ビームサーベル×1 ビームキャノン×2 ジムライフル×1
・RX-77の性能をフィードバックさせた機体で、中距離戦を得意とする機体である。その性能は0083で多く確認にされた。
MS-06 ザクU:一年戦争初頭に活躍したMS
MS-09R リックドム:地上戦用であったドムを宇宙戦用に改良したMS
MS-14 ゲルググ:一年戦争後期に開発に成功したジオン初めてのビーム兵器搭載MS
MS-18E ケンプァー:0080ポケットの中の戦争で使用された強襲用MS