MOBILE SUIT GUNDAM Said Story
機動戦士ガンダム外伝 KanonSS
0090 ジオンの亡霊
第2話『悲しき再会』

5/6 哨戒艇内
北川「祐一、艦隊との連絡がついたぞ」
祐一「本当か」
北川「本当だ、今から救助に来てくれるそうだ」
祐一「そうかよかった」
先の戦いで祐一たち、第5哨戒隊は大きなダメージを負っていた。
その傷を癒すべく艦隊とのランデブーを急いでいた。

5/6 戦艦『ロンドン』内
連邦兵「第5哨戒隊を収容しました」
グロム「隊長の相沢大尉を艦橋に呼べ」
グロム「戦火報告が聞きたい」
連邦兵「了解しました」
そのころ祐一たちは格納庫でMSの整備にあたっていた。
放送「隊5哨戒隊 相沢大尉、至急艦橋に出頭せよ」
祐一「北川ちょっと行ってくるから、整備の方頼んだぜ」
北川「解かったよ」
同じように整備をしていた香里が祐一に話し掛けた。
香里「祐一、何の呼び出しかしらね」
祐一「たぶん、偵察の途中であった敵の報告だと思う」
香里「ファンネルのこと、言うの?」
祐一「隠してもしょうがないだろ」
香里「そうよね」
祐一「じゃ、いってくる」

『ロンドン』艦橋
祐一「第5哨戒隊 相沢大尉出頭しました」
グロム「うむ」
艦橋には相変わらずグロム中将がシートに陣取っていた。
グロム「偵察の結果と戦果を報告せよ」
グロムは祐一を見ずにそういった。
祐一「はっ、艦隊前方に進出し、サイド4第3哨戒区により敵MS09RU2機撃墜」
祐一「その後、緊急入電より壊滅した哨戒隊の捜索にサイド4第2哨戒区に進入したところ、敵MS1により哨戒隊は哨戒艇を残し全機大破、その後旗艦により救助を受ける、 以上であります」
祐一はそう言って悔しそうにに床に顔を向けた。
グロム「たった一機のために哨戒隊全滅か」
グロムは睨むそうにして祐一を見る。
グロム「相沢大尉、言い分はあるかね」
祐一「ありません、隊が全滅したの確かであります」
グロム「戦果報告書には、敵MSがファンネルを使用したとあるが」
祐一「その報告は確かであります」
祐一はそう行った後さらに付け足した。
祐一「ほかの偵察艦隊、哨戒隊を殲滅したのも、この機である可能性があります」
グロム「そうか」
そういうとグロムは祐一から眼を離しこういった。
グロム「我が艦隊は、後1日でサイド4のジオンとの決戦を行う」
グロム「相沢大尉、貴官らはこの艦を降りて輸送艦に乗りルナUもどれ、以上だ」
祐一「戦場から離れろというのですか」
祐一はグロムにそう言った。
グロム「そうだ、機を失った隊は不必要だ」
祐一「79SPが1機残っています」
グロム「ならば、名誉挽回のチャンスをやる」
グロム「RGC83を2機配備する、貴官らの隊で戦闘に参加せよ」
祐一「了解しました」

5/7 サイド4『ムーア』
ジオン兵「久瀬指令、連邦の艦隊が最終ライン上に来ました」
久瀬「ついに来たな、全艦に発令」
久瀬「進撃してくる、連邦軍に対して迎撃を加える」
久瀬「全鑑、MS隊出撃」
久瀬「我が軍の存亡、まさにこの一戦にあり、各員いっそう奮闘努力し、勝利せよ、ジーク・ジオン」
ジオン兵「全艦艇出撃を確認」
久瀬は椅子に座ると、こう呟いた。
久瀬「連邦め、我が軍の恐ろしさ思い知るがいい」

同時刻 連邦側
連邦兵「サイド4から、敵艦艇らしきものの発進を確認」
艦長「指令どうなさいますか」
グロム「無論、全艦突入、ジオンの反乱軍を鎮圧せよ、艦長指揮は任せる」
艦長「了解、全艦ダミーを射出しつつ突撃隊形を取れ」
艦長「敵が射程に入り次第、30秒間支援射撃の後MS隊発進」
各艦の艦長「「了解」」
連邦艦隊は俗に言う鶴翼の陣を取りつつ、サイド4の進撃していく。
それに対しジオン艦隊は、単縦陣を組み突撃の構えを見せていた。
連邦兵「敵艦、主砲範囲内です」
艦長「全艦、主砲発射と同時にMS隊発進」
連邦の艦隊から無数の閃光が宇宙に放たれた。
ジオン兵「MS隊発進、全主砲発射―」
ジオン艦隊かも一斉に閃光が走った。
双方の閃光がすれ違うとき無数の新たなる閃光が膨れ上がった。
グロム「相沢隊、発進せよ」
祐一「了解」
艦長「援護射撃、あと十秒。MS隊発進」

『ロンドン』甲板
祐一「相沢隊発進する」
香里「了解」
美汐「了解しました」
漆黒の宇宙にバー二アノズルの光を残しMSたちが敵機を求め駆けて行った。
ジオン兵「MS隊発進」
ジオン司令官「全艦艇、単縦陣形で敵艦隊の中央を突っ切り攻撃せよ」
連邦兵「敵3番艦轟沈」
艦長「ジオンのゴミどもを包囲し撃滅せよ」
ジオン司令官「被害を省みず突入せよ」
連邦兵「艦長、艦隊直上に敵MS多数」
艦長「弾幕MSを近けるなー」
連邦兵「弾幕防御」
投網のような弾幕が艦隊を覆うようにして傘を開いた。
弾けるようにジオンのMS隊は弾幕によって撃墜された。

ジオン艦隊司令「久瀬閣下、連邦の攻撃凄まじく圧されています」
悲鳴のような通信がサイド4の司令室に入った。
ジオン兵「久瀬指令どうなさいますか」
久瀬「あいつらは覚醒しているか」
あいつらとは名雪達のことである。
ジオン兵「覚醒はまだです、先ほどの戦いで消耗しきっています」
久瀬「確かもう1人いたろう?」
ジオン兵「はい、訓練も終わり実戦配備は可能です」
久瀬「よし、そいつを出せ」
ジオン兵「了解しました、搭乗機の方はどうしますか」
久瀬「試作していたのがあったろ」

サイド4訓練ルーム
真琴「いいかげんここから出してよー」
ロックのかかっているドアをがんがんとたたく。
真琴「何で真琴だけここに入れるの」
警備兵「うるさいだまっていろ」
ドアの前には警備兵が1人いたが真琴には興味がなった。
そのとき司令室から連絡が入った。
警備兵「はい、了解しました。はい、はい」
警備兵はドアのロックをあけると中の真琴に向かいいった。
警備兵「ついてこい、実戦にでるそうだ」
座っていた真琴は、警備兵を見ると眼を輝かせながら言った。
真琴「本当 ここからでれるの」
警備兵「そうだここを出て、連邦と戦うんだ」
真琴「連邦て悪い人、真琴のこと殺しに来た人?」
警備兵「そうだ死にたくなければ戦え」

サイド4 MS発進カタパルト
真琴「うん、訓練と同じだね」
試作のMSのコクピットに納まり真琴は言った。
久瀬「真琴、敵は連邦軍だけだぞ、ジオン軍は味方だ」
真琴「わかってるよ、真琴のこと殺そうとする人だけが敵だよね」
久瀬「そうだ全て破壊しろ」
真琴「真琴 行きまーす」
長いカタパルトを見られない機体が駆けていった。

サイド4戦闘区域
ジオン艦隊は連邦艦隊によって包囲されており壊滅の一途をたどっていた。
ジオン艦隊指令「MSを前に出せ、戦端を開き空域から離脱する」
ジオン兵「指令、久瀬指令から入電です」
ジオン兵「貴官らは、戦線を離脱せよ 以上です」
ジオン艦隊指令「そんな事いわれなくともやっている」
艦隊は再び単縦陣形をとり戦線から離脱していった。

連邦兵「敵艦隊がサイド4に離脱します」
艦長「追激戦を行う、MS隊は前方に展開し追激せよ」
連邦艦隊は陣を立て直しジオン艦隊を追撃した。

祐一「香里、美汐、損傷はないか」
そのころ祐一の79SPはサイド4からそんなに離れていない空域を駆けていた。
香里「こちら香里、損傷なし」
美汐「同じく損傷はありません」
それに付き添うように2機の83がかけていた。
香里「祐一、艦隊から追激戦の命令よ」
祐一「香里、美汐いけるか」
香里「わたしは行くわよ」
美汐「わたしも大丈夫です」
祐一「よーし、全機追激を開始せよ」

そのころ連邦艦艇では異変が起きていた。
連邦兵「こちら、巡洋艦『チョウコウ』操舵不能」
一瞬、漆黒の宇宙に光が放たれた。
真琴「真琴の事殺そうとするからいけないんだ―」
真琴「ファンネル達、みんなやっちゃえー」
光が宇宙を照らす度に連邦の艦艇が沈んでいった。
連邦兵「化け物か!」
サラミス艦長「総員退艦、退艦せよ」
しかしその中には、連邦の艦艇だけではなくジオンの艦艇も沈んでいった。
まさに無差別状態で沈んでいった。
久瀬「真琴もういいぞ、帰って来い」
真琴「えーまだ全部やっつけてないよー」
久瀬「噴射剤の使いすぎだ、機体がもたん」
真琴「わかったよ、でも最後の仕上げだー」
その声をともに、一斉に数十の光が宇宙を舞った。

UC0090 5/10 戦艦『ロンドン』
艦長「被害報告を」
連邦兵「全主砲塔使用不能、第1艦橋破壊、出力60パーセント低下、戦闘速力が保てません」
真琴の無差別攻撃からは『ロンドン』逃れるすべは無かった。
艦隊の約70パーセントが宇宙の藻屑となっていた。
グロム「残念だが、今の戦力ではジオンには勝てん、全艦ルナUに離脱する」
艦長「残念です」
全艦といっても戦艦2 巡洋艦3が随伴するだけであった。
その全艦のなんらかしらの損傷を受けており、戦闘などは出来なかった。
相沢小隊も『ロンドン』に帰艦していた。
帰還出来たMSの、数も当初の50%をきっていた。
祐一「なんてことだ、また1機のMSによっていいようにやられた」
ガンと壁を祐一はたたいた。
香里「今回のMSもデータにないものだったらしいわ」
香里の顔も憔悴しきっていた。
美汐「祐一さん、香里さん、悪い知らせです」
美汐はパイロットルームに入ってくるとそう言った。
祐一「もう、ちょっとやそっとの知らせじゃ驚かないよ」
美汐「実は、艦に残り、対空戦闘に参加していた北川中尉が行方不明だそうです」
祐一「何だって、北川が」
美汐「はい事実だそうです、敵艦の主砲に直撃されたときに宇宙に放り出されたそうです」
香里「まさか北川君が」
祐一「ちくしょうジオンの野郎ども、俺から何人 親友を奪えばいいんだ」

『ロンドン』艦橋
連邦兵「艦長、ジオンが全世界にむけて宣戦布告の放送をしています」
艦長「何、すぐにパネルに切り替えろ」
艦橋内のパネルに大きく久瀬の姿が映し出されていた。
グロム「艦長、兵たちにもこの放送を聞かせよう」
艦長「了解、全乗組員に告ぐ。館内放送を見るように」
久瀬「見たか連邦軍の無能なるものたちめ、これが我がジオンの力である」
  「我がジオンはこれまで連邦の無能どもにより圧制をしかれ、残党狩りと称し、親子供までも殺された   」
  「我われ、スペースノイドの願いである、自治権の要求に対して、連邦が力によってこれを鎮圧した」
  「地球連邦が力による解決を持つというのなれば我わらは戦いを辞さない」
  「我わらは正義である、見よ、この戦果を明らかに劣勢であった我が艦隊は、この女性達の奮戦により   勝利をものとした」
「見よ、この光景を」
画面には連邦の艦艇を次々と切り裂いていく青いキュベレイの姿
黄色いキュベレイから一斉にフェンネルが発射される姿
オレンジ色のキュベレイにより沈んでいく連邦の戦艦の姿
鋼色の見たことの無い機体によって次々と切り裂かれるMSの姿
その光景の中には祐一たちの姿もあった。
オレンジのキュベレイのフェンネルによる攻撃になす術も無くやられる姿であった。
祐一「おい、香里この画面に映って入りの名雪達じゃないか」
画面に映っている女性たちに祐一たちは見覚えがあった。
香里「名雪だけじゃないわ、栞、あゆちゃん、真琴もいるわ」
美汐「真琴、何であんなところにいるの」
祐一「それに、この演説しているの久瀬だよな」
香里「それに、何で7年前のコロニー落としの影響で行方不明になった人たちがあんなところにいるの」
久瀬「この女性たちはニュ―タイプである、人類の革新である彼女らが我々の同士である」
  「我はここに宣言する、連邦が力で全てを葬るのならば、我々は力が正義だと信じ、ここに地球連邦政   府に対して全サイドの独立と宇宙に住む全ての人間たちの自由を求めて聖戦の開始を布告するもので   ある」
  「かつて、宇宙(そら)に散っていった全ての兵士たちの魂に答えるため、勝利を確信し、立ち上が   れ全ジオンの誇り高き戦士たちよ。ジ―ク・ジオン」
祐一「まさか、あのときのMSは名雪達だったのか!!」
香里「ちがうわよね」
美汐「あの映像わたしたちの機体ですよね」
祐一「俺たちが戦っていたのは、名雪達だって言うのか」
美汐「そうかも知れません」
祐一「うそだろー」
祐一の悲しき叫び声が『ロンドン』の格納庫に響き渡った。 

次回予告


予想もしていなかった敗北と驚きの出会いにより祐一たちは、悲しみにくれていた。
しかし、戦況は祐一達に悲しみを振りはらう時間をくれなかった。
祐一たちは新たなる艦隊に配備され機体を受け取りに月にある工場へと旅立つのであった。
そこで祐一は新たな力をえる。


次回 0090 ジオンの亡霊 第3話『戦いの鼓動』


君はニュータイプの悲劇を見る。

 

 

続く


0090ジオンの亡霊の第2話です。ただいますーごいブルーです。やってしまった。テストが――――
というのは本当の話ですが気分を入れ替えて、第2話やっとお送りできました。第3話書けたら早く書きたいなー。またあえる日をお楽しみに。
                
                    ―お願い―
・序章には書きませんでしたが、ここでプロトニウムからお願いがあります。わたしはSS書きの初心者なので、もしほかの作品を真似したのではないかと思われるシーンがあるかも知れません。もしそのようなシーンがあるようでしたらば、ぜひ教えてくれるととてもありがたいのです。できるだけ、そのようなシーンが無いように仕上げているのですが、もしありましたら感想と同時にメールにてお知れせください。できれはその真似したと思われる、作品と作者名、ホームページ名等を書いてくださるとうれしいです。
私自身としては盗作等をしているつもりはありませんので、宜しくお願いします。
感想もしくは、文句などどしどしください。ウィルスはやめてくださいね(^v^)

機体要綱
オリジナル あの機体 MSX-001K ハンニバル NT専用機
・ネオジオン残党軍の指揮官久瀬が開発に成功したNT専用機である。その性能はキュべレイを凌駕している。しかし、建造にかかるコストのために数機しか生産できず今回の蜂起に間に合うように整備していた機体である。
頭頂高/20.5m 本体重量/30.0t 全備重量/55.0t 
ジェネレータ主力/2500KW
スラスター総推力/120.000kg アポジモター数/40 
センサー有効半径/20.000m
装甲/ガンダニウム合金
武装/ビームサーベル×2(腕中の収納) ファンネル×30 メガ粒子砲×4
ビームライフル×1 120mmバルカン×2 


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