決定論システム
決定論とはあるシステムの動き方の規則が完全に決まっていて、その動く過程においてはサイコロ振りやコイン投げのような確率的不確実性は全くなく、ある時点の状態(初期値)が決まればその後の状態が原理的にすべて決定される事をいいます。
この決定論に従うにも関らず不規則かつ不安定な振る舞いをしめし予測できないとはどういう事なのでしょうか。
一見、この定義は矛盾しているように思われます。なぜ決定論的な系なのに予測不可能なのでしょうか。未来を厳密に予測できるから決定論的というのではないでしょうか。
決定論的な系とは具体的に漸化式や微分方程式によって表される系のことです。かつてラプラスもいったように、このような系では初期条件さえ決まれば、過去の状況も未来の状況も一意的に特定することができます。
しかし、初期条件を正確に求めるという作業はかなり困難です。現実的に考えると、むしろ不可能といったほうがいいです。測定装置の精度の問題もありますし、またどんな系にも量子力学的不確定性という原理的な制約が課せられています。
1960年代のはじめごろから、初期条件の微妙な変動がその後の系の挙動に大きな影響を与える現象が次々と発見されるようになりました。具体的にはローレンツによるローレンツアトラクタ、上田v亮によるジャパニーズアトラクタなどでありますが、このような系では初期条件のわずかな違いが瞬く間に増幅され、たちまち予測不可能な状況に陥ってしまいます。カオスとはこのような現象を指します。
カオスは非線形な系に特有な現象です。現実に存在する系はほとんどすべて非線形です。その意味で世界はカオスに満ちあふれているということができるでしょう。
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