◇宿命、命運に関するルール◇



<宿命について>

 「宿命」とは、物語の中でキャラクターに関わってくる運命の許容量である。 「宿命」は「命運」とほぼ同じ内容で、より限定された物である。「命運」が世界そのものに働きかける力であるのに対し、「宿命」は自分とその周囲にのみ影響する力なのである。

<宿命を決定する>

 PCは作成時点でいくらかの「宿命」を持っている。覚醒編のルールではキャラクターの他者に対する感情なども含んでいたが、キャラクターの感情はプレイヤーに任せるものとする。ここで言う宿命とは、他者(人および物)に対するキャラクターの影響力、及びキャラクターに対する他者の影響力を示す物である。割り振った理由にかかわらず宿命は両者を強く結びつけ、程度の差こそあれお互いに影響を及ぼすことになる。

 割り振られた宿命を使用することにより特殊な効果を発揮できるようになる。ただし、使用すると効果を発揮したあと宿命が1点減少する。使用した宿命はすぐには減らさずメモしておき、シナリオ終了時に精算する。 どのような宿命でも一般的に次の使用方法がある。宿命によって変化したり別の使用方法があったりするので注意する事。

<一般的な使用方法>
 宿命の使用方法には以下のような種類がある。ただし、複数の宿命を同時に使用して、同様の効果(判定値UP、威力UPなど)を重複させることはできない。
 ○割り振った宿命に関連する判定に(割り振った宿命×2)%のボーナスを得ることができる。
 ○単位時間ごとに1点の宿命を消費して各種バッドステータスを無視する。一時的に無視できるだけで回復しないことに注意せよ。

対人関係や心の動き、運命のしがらみなどを表す。キャラクターの背景に応じて「宿命」を取得すること。「宿命」には以下のようなものがある。 「○」の付いた説明は宿命を1点消費することによって得られる特殊な効果である。

(1)感情/思想/信念
 キャラクターの行動原理となる感情、または信念である。行動指針そのものであるため使いやすく、はっきりとロールプレイすれば比較的上昇させやすい。

(2)カルトマジックへの入信
 信念を特定の思想に割り振ったもので、カルトマジックを使用するために絶対必要な宿命である。強烈な思想であるためロールプレイによって上昇させやすい。注意すべき点は、この宿命が10点以上無いとカルトマジックが使用できないことである。

(3)恐怖症/強迫観念/トラウマ
 行動原理のうち自己を制限する強力な潜在意識である。使いどころは難しいがロールプレイすればほぼ確実に上下させられる。関連するすべての行動に対して(割り振った宿命)%のペナルティを受ける。また、これらの制限そのものに抵抗するために使用することは出来ない。制限の対象を排除するためになら使用できる。

 ・恐怖症:特定の物体・状況・現象に対して強い恐怖感を持つ。
   参考・・・恐怖症の場合、恐怖そのものに抵抗はできないが、発生源を排除(殲滅もしくは逃走)するためになら使用できる。
 ・強迫観念:「〜でなければならない」などという強い思いこみに囚われている。
 ・トラウマ:恐怖症とほぼ同じであるが、トラウマの場合は過去の経験によって引き起こされ拒否反応や攻撃衝動など様々な感情を起こす。

(4)人間関係
  人間関係に宿命を割り振ることにより何か行動を起こすとき、逆に行動を起こしてもらうときに影響する。宿命を割り振った人間に対して命運を使用する場合は2点ではなく1点で済む。相手の頼み事を引き受けた場合、宿命を1点増やしても良い。

 ○友好的な人物をカバーすることができる。補助移動できる範囲に相手が居なければならない。
 ○友好的な関係なら頼み事をすることが出来る。成功するとは限らないが、失敗したときには宿命は減少しない。簡単なことなら1d6、難しいことや手間の掛かることなら2d6、命にかかわることなら3d6で割り振った宿命以下がでれば頼み事を聞いてもらえる。
 ○敵対的な関係なら「一騎打ちを申し込む」「決着を延期させる」ことができる。

▼対人関係のうち特殊な宿命
 ・愛する者:友好的な人間関係の一つでキャラクターが深い愛情を注いでいる場合に成立する。愛する者が危機に陥り、首尾良く助け出すことが出来ればシナリオ終了時に1d3点の命運を得ることができます。ただし、愛する者を失った場合は喪失感に変化し、時が解決してくれるまですべての判定に(割り振った宿命)%のペナルティを受けます。
 ・知名度:キャラクターは何らかの理由で有名人である。有名になった理由を決定すること。不特定多数に影響があり、知名度とその理由に応じて交渉に修正が付く。同業者なら1d6、関連する者なら2d6、無関係なら3d6で割り振った宿命以下がでればPCのことを知っていることになる。

(5)得意技
  長年の修練、才能などによって、際だっている得意な特技である。

 ○判定値を上昇させたうえに、威力ダイスを+1個だけ上昇させる。威力ダイスを振れない特技の場合は威力は変化しない。
 ○ダイスの「振り直し」ができる。

(6)愛用の道具
  非常に思い入れの強い、もしくは扱いに熟練した道具を持っている。愛用の道具の特典は「宿命」1つにつき固有の1つにしか与えられない。
 ○愛用の武器:使用すると命中値を上昇させたうえに、威力ダイスを+1個だけ上昇させる。威力ダイスを振れない特技の場合は威力は変化しない。特殊な使用法としてダイスを「振り直し」できる。
  ▼身体武器を愛用の武器としても良い。「黄金の右」等名称を考えること。
  ▼FA武器の場合は、FA修正が+(割り振った宿命×2)される。
 ○愛用の道具:使い慣れた鍵開け道具や防具などで、道具を使用する判定にボーナスを得て、さらに威力ダイスを+1個だけ上昇させる。威力ダイスを振れない特技の場合は威力は変化しない。特殊な使用法としてその道具を使用したダイスを「振り直し」できる。
  愛用の防具は、防具を使用する判定がないため判定値を上げる効果は使用できない。ただし、愛用の防具を装備している間なら回避・防御のダイス目を「振り直し」できる。

(7)触れられない宿命
 宿命が心の奥深くに仕舞われていて、本人にはどうすることもできない宿命である。この宿命は普通使用することが出来ない。「記憶喪失」「歪んだ心」などがある。「深刻なトラウマ」など、キャラクターの設定によって(1)〜(6)までの宿命を触れられない宿命にしてもよい。

<宿命の増減>

 宿命の増減には以下のような手段がある。

 ・宿命の効果を使用すると1点減少する。この減少はメモしておき、シナリオ終了時に精算する。
 ・宿命を上手くロールプレイすることによって、シナリオ終了時に増加または減少させることができる。行動の内容によって1点、1d3点、1d6点分の変化になる。
 ・シナリオ終了時に任意の一つを1増加または減少させることができる。
 ・誰かと遭遇した時もしくは遭遇したシナリオの終了に1d3点の宿命を割り振ることができる。
 ・キャラクター同志の場合、相手の同意が得られればいつでも1点の宿命を割り振ることができる。
 ・命運1点をしはらって宿命を1d3点増加(又は減少)させることができる。
 ・レベルアップ時に1d3点を任意に割り振ることが出来る。新規取得しても、減少させてもよい。
 ・覚醒時に宿命を一つ丸ごと消すことが出来る。不利な宿命や似つかわしくない宿命を消そう。


<命運について>

 命運とはキャラクターが持つ可能性であり、そして同時に世界がキャラクターをどれだけ必要としているかを表す数値でもある。
世界で為すべきことを多く持っている者は多くの命運をもち、為すべきことを成すために様々な手助けを受けることができる。

<命運の使用方法>

 命運は1シナリオ中に5点までしか使用できない。命運を1点消費することにより、得られる効果は次のようなものである。使用した命運はすぐに減らさずチェックしておき、シナリオ終了時に精算する。

 (1)判定を振り直す。すべて振り直すことになっても良ければ威力ダイスの振り直しでも良い。
 (2)一連の判定に1点消費につき、+20%のボーナスを与える。まとめて消費しても良い。
  ▼一連の判定とは、自分のアクションの連続行動や、連続行動や複数回攻撃に対する回避などを指す。
   例1)アタックからトリプルアクセルの連続攻撃のために命運を消費し判定値を上げると合計4回の攻撃すべてが+20%される。
   例2)上記1の例で、4回攻撃されすべて命中した場合に命運を消費して成功率を上げればその4回の回避すべてが+20%される。
 (3)威力決定で振ったダイス目のうち1つを「6」にできる(振り足しできる)。 
 (4)ダメージを半減する。
 (5)割り込みでバッドステータスの回復チェックをする。もしくは1単位時間だけバッドステータスの効果を無視する。
 (6)HP,MPの緊急回復。1点消費すると、HPの場合は(強さB+耐久力B)D6、MPの場合は(魔力B+精神力B)D6だけ回復する。まとめて消費しても良い。ただし、HPやMPが0以下になってから、緊急回復を行うことは出来ない。
  ▼他者に対して、命運を使用する場合は1点ではなく、2点消費しなくてはならない。ただし、宿命を振っている対象には、1点の消費でよい。また、相手が望まない場合には使用できない。
  ▼敵対の宿命を5点以上割り振っていれば命運を2点消費することにより以下の効果のうち何れかを与えることが出来る。
   1)成功、または大成功した成功チェックを−20%で振り直しさせる。
   2)相手が威力決定で振ったダイス目のうち1つを「1」にできる。
   3)副効果が(いくつ発生していても)発生しなかったことにする。ただし、ダメージ振り足しはある。

<特技・SP・宿命・特性値の取得、上昇>

 キャラクター作成時、レベルアップ時、覚醒時、シナリオ外に限り、命運を消費して特技・宿命・特性値を取得できる。

<特技を修得する>
 命運を消費して新たな特技を修得できる。必要な命運は以下の通りである。なお、優秀な教師に師事することによってより低い命運で修得できる場合もある。
  ・自分が修得している系統に含まれる:特技のレベル×覚醒段階×2
  ・自分が修得している系統に含まれない:特技のレベル×覚醒段階×4、加えて、使用する際の消費MPも2倍になる。

<SP(スキルポイント)を取得する>
 命運1点を消費して、SP2点を得ることができる。

<宿命を増減する>
 命運を消費して宿命を操作する。これによって新たな宿命を取得してもよい。
  ただし、直前のシナリオ(での行動)に関係ないものは取得できない(キャラクター作成時は例外)。
  ・命運1点につき宿命を1d3点増加(又は減少)させる。

<特性値を上昇させる>
 命運を消費して特性値を上昇させる。現在の特性値B(ただし、最低でも1とする)を必要命運の基準とする。以下の基準に従って命運を消費し、特性値を1上昇させることが出来る。
  ・サイバー手術によって特性値を上昇させる場合   特性値B×2
  ・優秀な教師に師事して正しい訓練をした場合    特性値B×3
  ・自分より高い特性値を持つ人に訓練を受けた場合  特性値B×4
  ・書物や器具を利用して正しい訓練をした場合    特性値B×5
  ・全くの独学で訓練をした場合           現在の特性値そのまま
 これによってキャラクター作成時に特性値を上昇させることは出来ない。

<背景情報の取得>

 キャラクター作成時、レベルアップ時、覚醒時、マスターが許可した時(プレイ中のシナリオである程度の時間が経過した時など)に限り、命運を消費して背景情報を取得することができる。取得時に「宿命を割り振ることができる」、と書かれている場合はすでに宿命増減のコストを含んでいるものとする。取得時の制限以上の宿命がほしいときには自力で購入すること。
 マイナスの背景情報は、ゲーム中に命運を支払って買い戻すこともできるが相応の理由も必要である。ただし、ゲーム開始時以降にマイナスの背景情報を取得しても命運は得られない。

背景情報の種類については、背景情報についてを参照。



 

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