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モレク Morech
生け贄を求める神
メレク(Merek)、モロク(Morech)とも呼ばれ、その名はヘブライ語の「王」を意味する。 かつてはカナン人の神であり、初期のセム人に崇拝されていた。 このモレク神は人々に国の繁栄や収穫を約束する代わり、王の初子を焼いて生け贄にささげることを要求していた。 モレクを祀った神殿はエルサレム郊外、ゲヘナ(Gehenna)と呼ばれたところにあり、モレク崇拝が絶えた後は罪人の死体やゴミがまとめて燃やされるようになり、その悪臭や光景が地獄を連想させ、ゲヘナが地獄を意味するようになった。 中世においては、悪魔と見られるモレクの像は、内部に地獄の罪人を焼く業火がたぎる牛の頭をした巨大な像と考えられ、像の中でモレク自身が生け贄の苦しむ様を喜んでいるという。
<oreの蛇足的雑談>
中学時代、丑年の年賀状に、筋肉隆々に擬人化し、ポージングを決めた牛を描き、友人達に送りつけた事がある。 さらに、その牛の胸や背に「焼肉」・「鋤焼」といった文字をいれる趣味の悪さ。 正月早々くだらん年賀状を受け取った各友人は何を思ったことだろう(無益)。 ・・・あの時描いた牛(?)に大層な服を着せてやると、こんな感じになるだろうか。 モロク自身が牛の姿をしている事自体怪しいものだが、初めて見たモロクの記述とその絵の印象があまりに強く、それ故にアレンジを加えようとしなかった作品の一つ。 言わせてもらえば、oreにもミノタウルスとどこがどう違うのか、見掛けだけではよく分からない。(特に筋肉が引き攣る事で出来た笑顔とか・・・) 仕方が無いので、ダンディな髭を生やす事で区別をつけた。 解決、解決。