外見は美しく内面は醜悪な悪魔
「無価値」を意味するベリアルという名を持つこの悪魔は、“地獄でもっとも放埒、卑猥で、悪徳のために悪徳に熱中する精神の持ち主”
“外見は美しく、優雅で権威に満ちているが、その魂はすこぶる醜悪”だという。
堕天前は力天使の重職にいた。ミルトンの『失楽園』でのベリアルは、詭弁に長けどんな低俗な事柄も立派な論理に仕立て上げることができるが、彼の思想そのものは低俗で、悪徳に情熱を注ぎ、善行に対してはきわめて怠惰で臆病だと評されている。
ベリアルの悪行 『ベニヤミンの遺訓』で、ベリアルはユダ王国十五代王マナセ王に取り憑き、その支配下で偶像崇拝を復活させた。
その他、神の信徒の殺害、禁じられた魔術の行使などの悪行を行い、国を荒廃させた。
しかし、マナセ王は後に悔い改め敬虔なユダヤ教徒になり、ベリアルの策略は失敗に終わったらしい。
ベリアルは死海のほとりの町ソドムに同性愛、獣姦を広めた。ゴモラの町でも同様の罪悪とされることが広まり、神はこのソドムとゴモラの町に天から硫黄と火を降らせ滅ぼした。
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