- 用語解説 -
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アンケート至上主義
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週間少年ジャンプが掲げる基本かつ絶対の編集方針。プレゼント応募はがきの裏側のアンケートの結果で
低い成績を取りつづけた漫画を打ち切り、新しい連載と入れ替えることによって常に読者に人気の有る作品のみを連載しつづけることができる、
という宗教。作品の内容や作家の実績先、連載期間等はあまり考慮されない厳しいシステムである。
ジャンプのほか、民放テレビ各局やアイドルグループ「モーニング娘。」などもこの思想を信仰している……というのは冗談。
実際には必ずしも
面白さ=読者からの人気=アンケートでの人気
とはならないのが欠点。特にジャンプの場合「新人を育てる」という意識が希薄なようで、
なんでもいいからとりあえず書かせてみてだめだったら引っ込める、という100円ショップのような商品戦略が続いており、
ウチのようなサイトの存在に一役買っている。
ちなみに探偵ファイルによれば、
5000〜8000程度のアンケート数が作品の運命を決めることになる
らしく、そのうちの大半が人気作品の投票であるため、
新連載の打ち切りを決定するのは実質2000票程度ということになるが、
この情報をどこまで信用していいのかは疑問。
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懸賞はがき
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ジャンプのカラーページと二色刷りページの間に挟まっている葉書。
ほとんどの読者には無視されているが、アンケート至上主義を貫く上で
必要不可欠な重要コンテンツ。
「ジャンプ編集部が何を知りたがっているのか」が分かる貴重な資料でもある。
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専属契約
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バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳 平成13年12月1日に詳しい。
打ち切られた漫画家はこの契約のせいで他誌に移ることができない。
ジャンプが「漫画家殺し」の異名を持つ理由の一つがここにある。ちなみに専属契約料は100万円という噂。
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十週
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打ち切り漫画は10話〜13話程度で終了するケースが非常に多い。
これは正月・四月・九月等の季節の区切りに「あしきり」を行って新連載を持って来たい編集側の意向によるものと考えられている。
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三回目
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ジャンプの漫画家にとって三回目の打ち切りは死を意味する。
三度目の打ち切りを喰らうと、編集からは戦力外通告を渡され、
最終回での枠外の「○○先生の次回作にご期待ください」は無くなり、その作家を再びジャンプで見ることは無いといっていい。
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キングクリムゾン
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「ジョジョの奇妙な冒険 第五部」のラスボス「ディアボロ」のスタンド(特殊能力)。
一言で説明するのが難しいが、コミックスによれば
「簡単に言うと時間を飛び越える事ができる能力」
らしい。
逆にいえば、ディアボロ以外の人間が全て数十秒未来へ強制的にタイムスリップする能力。
この能力が発動している時間はディアボロ以外の人間は行動はおろか知覚すら出来ず、その間ディアボロは無敵となる。
転じて、そこに存在するべき数話〜数十話分のエピソードをすっ飛ばして
全然別の話が始まり、読者が置いてけぼりを喰らうストーリー展開を(管理人が勝手に)呼ぶ。
打ち切り漫画の終了直前、張りすぎた伏線を回収するページ数が無い場合に良く使われる手法の一つ。
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第一部 完!
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キングクリムゾンと並ぶ、最もポピュラーな打ち切り漫画の着地技の一つ。
敵のボスを倒したと思ったら黒幕が存在することが発覚、
主人公がこれからも戦い続けることを決意して終わる、というのが基本パターン。
ジャンプだけでなくダイナミック系のマンガにも多いらしい。
「〜の戦いはまだまだ終わらない!」のナレーションと共に見開きで主人公が
夕日に向かってダッシュするページで締められる事が多い……かなぁ?
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ロケットでつきぬけた
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キユのデビュー作「ロケットでつきぬけろ!」から、
あっという間に打ち切りになった状態。
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食パン系
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元ネタはOHPでしばたたかひろ氏が使うごはん系。
「おいしくもまずくも無いが二枚目、三枚目になると飽きてくるマンガ」を当サイトではこう呼ぶ。
大変失礼な話である。
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超能力バトル漫画
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それぞれ違った能力を持つ登場人物たちが、その能力をぶつけ合って戦いを繰り返す、という漫画ジャンル。
荒木飛呂彦が「ジョジョの奇妙な冒険」ではじめたとされる。
1995年のバトル漫画の金字塔「ドラゴンボール」の終了後から急成長し、
それまで主流だったキン肉マン的「超人バトル漫画」を駆逐、
2000年前半に最盛期を迎え、近年のジャンプ連載作品の
スポーツ、ラブコメ、ギャグ以外のほとんどを占めるにいたる。
代表例は、「幽遊白書」「ONE PIECE」「NARUTO」「シャーマンキング」「HUNTER×HUNTER」「封神演義」「BLEACH」「BLACK CAT」などなど。
「ジョジョ」はそれまでの「強敵登場→バトル→さらに強い敵が登場→バトル→もっと強い敵が…」のマンネリ構造
(荒木氏いわく「戦闘能力のインフレ化」)から抜け出し、
戦闘能力の不等号では勝敗が付かないスリリングなストーリーを可能にした画期的な作品として高い評価を得るが、
後発の漫画では「巫力値」「オーラ量」など戦闘能力と同意の定義を持ち出すものも多く、
「超人バトル漫画」に対するアンチテーゼというよりもむしろ「超能力バトル = 超人バトル + 超能力」と言えるかもしれない。
このジャンルの漫画の主な特徴としては、
・一人一能力
・能力に名前が付いている
・能力に厳格な定義がある
・能力者は能力者にしか倒せない
・射程距離がある
など。
ほかにも「一般人には見えない」「能力がキャラクターとして具体化される」「道具や薬で能力が与えられる」などの特徴を備えるものも多く、
それらは特に「スタンドバトルもの」とよばれジョジョファンから軽蔑されている。
(参考:スタンドパクリ・チェック)
「ただの殴り合いでない頭脳戦になりやすい」「優劣の概念がないのでサブキャラでも活躍しやすい」というのが
本来の超能力バトルの長所だが、後者はともかく前者をまじめに生かそうとしているのは「ジョジョ」や「HUNTER×HUNTER」などごくわずかで、
大半の作品は「能力で個性を持たせられるのでキャラクターが作りやすい」というネガティブな理由でこのジャンルを選んでいるように思える。
また、筋肉ムキムキのマッチョマンでないと強くなれない超人バトル漫画と違い、細身の美少年でも能力の設定しだいでいくらでも強くすることができる
このジャンルでは、人気獲得のためキャラクターの総美少年・美少女化に走る傾向が強く、これがジャンプの女性読者の急増、
ひいてはジャンプ自体のやおい本化の重要な原因のひとつである点は見逃せない。
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キユ
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デビュー作「ロケットでつきぬけろ!」で、感情移入できない自己中主人公やキングクリムゾン等々打ち切り漫画としての基本事項を
全て網羅した上、個性的過ぎる巻末コメントで一躍打ち切り漫画家の代名詞となった英雄。
特に「〜だと思いませんか○○先生」、「痛みを知らない子供が嫌い。心をなくした大人が嫌い。優しい漫画が好き。バイバイ」、「この本はロックだ。」の三つは
日記・ニュース系サイトでもしばしば見かけるほどに有名。
さらに続くNUMBER10で再び打ち切りに合い、その地位を不動のものとした。
詳しくは、バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳 平成13年06月05日をご覧あれ。
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島袋光年
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漫画家を志して上京、ジャンプでの代理原稿で人気を獲得、本誌連載までのし上がった苦労人。
不条理系ギャグマンガ「世紀末リーダー伝 たけし」で小学生を中心にブームを起こすが、数年で慢性的なネタ不足に陥る。
四コママンガで誤魔化したり、アシスタントに描かせてみたり、最後には格闘マンガへの路線変更まで行い、
見苦しいといわれながらもそのまま連載を続ける。
2002年春頃から始まったバトル路線の「安藤編」ではいつもと違う気合の入れ方、それまでのキャラが総登場などから
いよいよ大団円か、と思わせたが、2002年8月8日、児童買春で突然の逮捕。
当然作品は即刻打ち切り、コミックは絶版となる。
有名人であること、しかもよりによって「少年」マンガで「愛」や「正義」や「友情」を説いていたことなどから事件は大きな話題となった。
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ライジングインパクト
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鈴木央 作
明らかに人間の身体能力を超えている少年少女達のゴルフマンガ。
個性的なキャラクターでファンをつかみかけるが、打ち切りに会う。
しかしその直後から連載再開を望む声が殺到。奇跡の連載再開を遂げる。
……が、その後、コミック派のファンが多いせいか掲載順位は低迷。
130話も続いた長期連載であるにも関わらず何の前触れも無い突然の打ち切りにあう。
伏線の回収を行う暇も無い突然の最終回に、集英社は一度目の打ち切りとはケタ違いの激しい非難を浴びるが、
結局二度目の復活は無かった。
この事件によって一時ジャンプ編集部の評判はどん底まで下がった。管理人の中で。
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ヒカルの碁韓国関与説
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日本中の小学生の間で囲碁ブームまで引き起こしたジャンプの看板漫画「ヒカルの碁」だが、その最終回は予告なし、尻切れ気味の急展開の上主人公が敗北する、という多くの疑問を残すものであった。
多くの人がその終了を惜しみ嘆く中、にちゃんねるではこんなコピペが横行。
とても信じられないような内容だが、朝鮮半島ネタが大好きな住人たちの間で一時は話題となる。
その後の議論の展開についてはヒカルの碁連載終了に関するデータベースを参照。
どうやら「作者都合により」が真の理由のようだ。
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