映画感想 [001-100]
キノコ雲と We'll meet again♪ ――。それは、男なら一度は踏み込む迷い道である。キューブリック、三十代半ばの火遊びであった。
キューブリックのごとくヴェラ・リンで明朗に狂うのもありだが、エヴァ・ガードナーがメソメソするのも捨てがたい。誰もいなくなったの街並みは、『未知への飛行』『世界大戦争』そして『不可思議愛博士』と並ぶ男の浪漫の極北であった。
おやぢどもが、おやぢになるには今少し年季の要するエドワード・ファックス三十六歳を汗まみれで追う。標的はおやぢ。断言して良い、これは映画という名の天国である。
狂人どもの無意味な陽気が時空間を歪めて掘削したトンネルを、いい歳こいたおやぢどもが泣き叫びながら交差する。男なら一度はやりたい川下り、であった。
睡眠不足でアンダーワールドに直行したのだった。謝罪する。
睡眠不足で覚醒に二時間超を要したのだった。心から謝罪する。
トム・ハンクス、高熱で凍えるビル・パンクストンを身体で暖める。宇宙開発はおやぢどもの愛の結晶であった。
「最後まで予想不可能なラスト」が「誰もが容易に予想可能なラスト」で、かえって予想不可。だが、そんなことはもうどうでも良い。ダグラスおやぢの幸福をひたすらに愛でる一品。
男なら、最後はやっぱり狂ってシュタイナー軍曹――。そんなことを考えた、二十代初めの春であった。
今回はレスリーが外道でない、ということがいちばん不気味で衝撃的であるが、そこは腐敗してもカーウァイ、異常な語彙力でまたしても不可解な萌えクライマックスへ至るのだった。
フェイ・ウォンにストーキングされて、後に地球中の一部を炎上させるトニー・レオンの困り顔演技に萌芽が見受けられる。恐ろしい限りである。
敗戦国映画、銃弾で人を殺さず逆フィーバー。
ブルース・ウィリス、オチで火に油を注ぐ。
これは右翼映画でも変則的な反戦映画でもない。斜め上を突き抜ける体育会系の脳天気は、ヒッピー野郎の思惑を越えて、原初の野蛮へ到達する。
オサレなアート・シアター系がベタベタ人情活劇に至り終わり、大いに安心なのであった。
千葉繁、三十分一本勝負。新宿東映パラスの春は遠かった。
幸せな結末を迎えやがって、根性がたらん。恵比寿ガーデンプレスの真ん中で独りぼっち、私はすさんでいたのだった。
気づけば周りはカップルしかいない。歌舞伎町の真ん中で私は絶望を覚えた。ジムは相変わらずヘタレ娘の成長萌えだった。
ユンファ、やっぱり爆死。
香港映画、脱バーバリズムの長い道のり。
ユンファ兄貴、刑務所に広がる人情の地雷原でヘタレと俺様の人生を救う。
カーク・ダグラス、役に立たず。
けっきょくラヴラヴか…、くそくそ。
憎々きババァが死んで大いに溜飲を下げるが、代償として愛しきおやぢどもも全滅。この世に神はおらんのか?
睡眠不足時鑑賞、結果、渋すぎて寝た。謝罪する。ベッケルは、おやぢ天国『穴』推奨で勘弁して呉れ。
リメイクの『英雄正伝』を先に観て、ティ・ロンの尊顔をなめ回してしまったため、妙に淡泊に感ぜられてしまった。前知識がなかったら、最後は喜んだことだろう。
千葉真一の暴走が常識の範囲にとどまり、60年代の風を感じる。
田中邦衛が命を張った豚小屋の向こうに、松方と北大路が暑苦しく自由の大地を見出す、という訳のわからなさ。
品のよい牧口の語り口に我慢ならなかったのか、松方、最後は暑苦しくゾンビ化。素晴らしい。
渡哲也、ヤクに狂い果て、物語を麻薬撲滅公共広告に至らしめる。
渡瀬恒彦、ヤクに狂い果て、物語を極道スプラッタ・ホラームービーに至らしめる。三池崇史を三十年先取りし、もはやジャンル分け不能。東映実録もの最強の嘔吐感であった。
ビデオで観たとき、キッチンの肉片が飛んでるな〜と思ったものが、映画館のスクリーンで観たとき、彼女の首だと判明して座席からずり落ちそうになった。
思索に走るギャルゲーのプロトタイプと最後にわかり、驚き呆れる。押井守のネタ素としても抑えるべきと、なかなか豊穣な作品であるな。
コントに結実するか、かえって白けるか…、微妙なバランス。
最後の一発芸に賭けるお話。
のどかな銃撃戦が黒沢清の原風景っぽい。
最後までマジメで初々しい大和屋。不気味だ。
ピノ・ドナジオの劇伴で抑えに押さえ込んでいたカルト熱が、最後の数秒で遂に暴発して腰が抜ける。若いあんちゃんモードのトラボルタはええのう。
品良くうらぶれてしまうと、かえってきついのう。
やりすぎで、よくわからんのう。
ホフマンがおばさんさんのセクハラにキレる。
『汚れた顔の天使』を観たときと同じパターンになってしまうのだが、先にリメイクの『人民英雄』を観てしまって、無念なことにインパクトが欠ける。70年代のパチーノといえども、ティ・ロン×トニー・レオンには敵わないのか。
レンタル屋でパッケージを見て、「なんだよ〜、やる気のないB級なタイトルだなあ〜」→観賞後、モニターに向かって土下座、謝罪。You're the last of my platoon !
狂ったおやぢの自滅ロード・ムービーを久石譲の劇伴が粉飾決算。
千葉繁、体ひとつで押井脚本を二時間弱、見事にもたせるのであった。
金子修介×伊藤和典×樋口真嗣、渋谷を火の海にして悦に浸る。ついでに、前田愛をぬるぬるにして、やっぱり悦に浸るのであった。
ヒッピーがヒッピーであるゆえに勝ち戦でメソメソするのであった。
ガキが生意気で少しむかついたのであった。
香港映画、ニューシネマで忠孝思想をやる。
普通にシブく姉萌え。
ユン・ピョウたいへん。出だしがシブいな。
ライター五人のマンパワーで、銃弾一発も使わずに怪物級のおやぢ天国へ。年季の入ったノワレのじらしテクに、トロイージが一発で転がされるのだった。
チーホンが悪役にしか見えない・゚・(ノД`)・゚・。 いま気づいたが、監督が何げにジョニー・トゥだ。追いかけっこがいきなりスプラッタで終わってしまう所などは、彼らしいというべきか。
後継者問題とか制御の失敗etc――、如何にもな病理よりも、古典的な主題でお話をもたせる。
不快なカップルが地獄に堕ちる模様を愛でるようなお話。
フレーミングと音でカットをどこまでも保たせてしまう不思議。案外とシンプルな難病物であるな。
世界観で保つのは最初の五分か…。
カップルはしねや。
レスリーの絡みや、トニーのイヤがりを愛でる。カーウァイ世界の予定調和で安心の一途であったが、いつものプロット同時進行の完成度が今回はやや低めか。
キューブリックおやぢが楽しそうで、こちらまで幸せな気分になるわい。『雨に唄えば』ファンの同僚O氏は大嫌いらしい。愉快だ。
キレた人間の行動は読めないらしく、中盤以降、迷走の嫌いがある。名作たる所以かも。
ダイアローグでお話が停滞するゴダール病というやつだな。おかげでストレスたまり、あんちゃんが殺されてかえって爽快なのだった。
モーガンおやぢがティムごときに転がされてたまるか!――と強がりつつも大喜びするのであった。
むかつくガキにとどめを刺すひどいオチも、劇伴に洗い流され映画館のカップルを感極まらせ、独り席を占める私の怒りを買うのであった。
今から思えば、『インファナル・アフェア』で突き抜けるまでの軽薄ないら立ちであった。
お気楽できるのも戦線後方だからだが、では何が戦線の前方行き後方行きを決めるのか、あるいは、北米に生まれるのか朝鮮半島に生まれるのか、となると宿命論みたいになるな。
冒頭のチャーフィー砲撃が時代水準超えでびびったが、後は燃え尽きてしまったなあ。『劇場パトレイバー』の一部元ネタと覚えておこう。
(*゚∀゚)キスキスキス!!(・∀・)ハグハグハグ!! ノワレの仕掛け花火、大暴発。
フェリーニ、奥さんをいぢめる。俺は一人でもさびしくねぇぞ
日本人演出家の起用が「誤解された東洋」風の劇伴で崩潰。腰が抜けるほどの大物量が食傷に至るのも口惜しい限りであった。
やはり世界観だけでは五分の壁を越えられない。後はゆるやかにあきれるのであった。
何か気にくわねえ野郎ばかりだな、とムカムカしてたら筋が追えなくなって、いつの間にかハッピーな結末を迎えてた。とりあえず謝罪する。
ジャックがやっぱり酷い目遭うのが見所か。
地下水道に潜ってしまうとどうしても眠気が否めない。しかしながら、あそこまでドン引きな結末だと、逆に清々しいものがあるな。
なかなかおいしい終わり方であるな。
中途半端に暗いのがいちばん疲弊するわい。
三船×マーヴィンか…。結末がああなるのも無理はないな
冒頭のうじゃうじゃいるB-25は、いったいどこから引っ張ってきたのか――、と欧米の社会的蓄積の重みに腰を抜かしそうになるお話。ニューシネマ直球の終わり方が良いな。
スランプに陥るのともかくとして、停滞にプロデューサーばかりでなく客までいらついて来るのはまずいかも。
最期はおかんが見せ場を取った感があるな。しかし、70年代の作品にしてはルックが古くさいのではないか。
まじめモードのフェリーニが、おっさんをいぢめ殺す。
アニタの伯父がポール・シン…。『野獣たちの掟』でティ・ロンを蜂の巣にしたあの悪人顔が人情の爆弾で王道の難病ものを浮かせまくって、簡潔なプロットとは裏腹に、喜びと困惑の混合した非情に複雑な印象を語るお話。
Dr.イーブルがかわいそうだ。莫迦息子はしね。
うっとりジャックのどアップショットは、即キャプチャー → 壁紙な。
藤原弘の影がだんだん薄くなって、ややつまらん。
土俗臭と普遍性との壮絶な戦いの原点だな。
『菊次郎』とのハシゴで観て、寝た。謝罪する。徹夜明けで映画館に行ったことがつくづく悔やまれる。
けっきょく、郷^治の凶行をPTSDで解釈する標準的な展開なのだが、それをわずか写真二、三枚のインサートですましちゃうあたりに気品がある。『菊次郎』以降の北野武だと、そこでものすごい回想が始まることだろうなあ。
メッサーだのすっぴーだのより、アナログな管制室の方が萌えだな。別に娘どもがいるからってことではない。
すでに80年代のリリカルな風に侵されまくってる。
スプラッタで痛そうなのだが、生真面目さが猟奇性を中和した感がある。
殺し屋のジャッキー・チュンが惚れた女にストーキング。対象となった方もジャッキー・チュンに惚れてしまう不条理劇。
coolなドンパチやりつつ、おやぢどもの友情をど爆発させたりと、器用なお話である。最後の説教が難点か。
ハーヴェイ・カイテルが銃撃されるまでの二時間、ひたすらイライラを堪え忍んだのだった。
腐ってもギリアムであった。
第二次大戦ものでは珍しく、ボトルアクション同士でドンパチやってて、なかなか風情がある。
ドイツ軍車両の考証がすごいことになってるな。同ジャンルだったら、池辺良の『青島要塞爆撃命令』('63)の方が萌え。
鑑賞前に「なんだよ〜〜、このやる気のない深夜映画なタイトルは」→観賞後、スクリーン向かって土下座、謝罪(心の中で)。気持ちのよい救いのなさが救いだな。
ジャック…(´Д⊂ヽ
気狂いが倦怠感に押しつぶされてしまったなあ。