File No.040
フウセンタケ属の一種
Cortinarius xanthophyllus (Cooke) Maire
(ハラタケ目フウセンタケ科)

傘が帯紫褐色で、ひだと肉が黄色という特徴をもつフウセンタケです。
肉は、柄の基部では赤みを帯びます。
また、肉に水酸化カリウム溶液を滴下すると、橙褐色に変わるのも特徴です。

傘が黄色系でひだが紫系という組み合わせはフウセンタケの仲間によくありがちなパターンですが、
このきのこではそれがみごとに反対なので、とても珍しい種類に出会ったような印象を受けました。
日本の主だった図鑑には載っておらず、結局、以前フランスに旅行したとき購入した図鑑で名前を見つけました。
南フランスではふつうの種類のようです。

実は同じきのこが、この前日に大山でも見つかっており、地元の人はどうやら食べているらしい。
また、何人かの方に伺ってみたら、兵庫県内の各所でも、今年を含め、以前から何回か採取されていたそうですし、
東京都町田市でも以前採取されたそうですので、日本でもかなり普通種と思われます。
関西菌類談話会・幼菌の会のHさんによれば、石川県のきのこ図鑑では、「キヒダフウセンタケ cortinarius sp.)
という仮称が与えられているとのことです。

[データ]
採集日:}2000年10月14日
発生地:兵庫県一宮町

写真はこちら。

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