2000 得点圏打率ランキング
2000年シーズン得点圏打率のランキングをつくった.
得点圏打率とは,走者が2塁,3塁,12塁,13塁,23塁,満塁のときの打率である.
なお,200打席以上の打者(両リーグで126人)に限定した.
名前 | チ | 得点圏打率 | 打率 | HR | 打点 | 試合 | 打席 | |
1 | ロペス | 広 | 0.441 | 0.313 | 20 | 88 | 93 | 377 |
2 | 清原 和博 | 巨 | 0.414 | 0.296 | 16 | 54 | 75 | 252 |
3 | 野口 寿浩 | 日 | 0.405 | 0.298 | 9 | 76 | 134 | 510 |
4 | イチロー | オ | 0.393 | 0.387 | 12 | 73 | 105 | 459 |
5 | 金本 知憲 | 広 | 0.386 | 0.315 | 30 | 90 | 136 | 588 |
6 | フェルナンデス | 西 | 0.377 | 0.327 | 11 | 74 | 103 | 440 |
7 | 松中 信彦 | ダ | 0.377 | 0.312 | 33 | 106 | 130 | 540 |
8 | 清水 隆行 | 巨 | 0.371 | 0.271 | 11 | 46 | 115 | 431 |
9 | 武藤 孝司 | 近 | 0.370 | 0.311 | 1 | 41 | 119 | 436 |
10 | 浅井 樹 | 広 | 0.361 | 0.300 | 13 | 46 | 112 | 269 |
11 | ローズ | 横 | 0.354 | 0.332 | 21 | 97 | 135 | 589 |
12 | 片岡 篤史 | 日 | 0.354 | 0.290 | 21 | 97 | 135 | 621 |
13 | 諸積 兼司 | ロ | 0.353 | 0.271 | 1 | 24 | 117 | 412 |
14 | ペタジーニ | ヤ | 0.350 | 0.316 | 36 | 95 | 136 | 588 |
15 | 大道 典良 | ダ | 0.348 | 0.330 | 1 | 36 | 95 | 279 |
16 | 中根 仁 | 横 | 0.347 | 0.325 | 11 | 61 | 103 | 381 |
17 | 城島 健司 | ダ | 0.345 | 0.310 | 9 | 50 | 84 | 342 |
18 | 川口 憲史 | 近 | 0.344 | 0.251 | 5 | 28 | 96 | 295 |
19 | 礒部 公一 | 近 | 0.343 | 0.311 | 6 | 33 | 94 | 359 |
20 | 大村 直之 | 近 | 0.340 | 0.254 | 3 | 44 | 124 | 420 |
21 | 小久保 裕紀 | ダ | 0.338 | 0.288 | 31 | 105 | 125 | 520 |
22 | 東出 輝裕 | 広 | 0.337 | 0.261 | 3 | 28 | 119 | 485 |
23 | 石井 琢朗 | 横 | 0.333 | 0.302 | 10 | 50 | 134 | 619 |
24 | 上田 佳範 | 日 | 0.333 | 0.241 | 6 | 29 | 103 | 213 |
25 | 塩崎 真 | オ | 0.330 | 0.262 | 1 | 35 | 130 | 462 |
26 | 種田 仁 | 中 | 0.329 | 0.314 | 7 | 31 | 102 | 295 |
27 | クラーク | 近 | 0.328 | 0.258 | 10 | 33 | 66 | 274 |
28 | 松井 稼頭央 | 西 | 0.327 | 0.322 | 23 | 90 | 135 | 611 |
29 | 立浪 和義 | 中 | 0.327 | 0.303 | 9 | 58 | 126 | 503 |
30 | 岩村 明憲 | ヤ | 0.327 | 0.278 | 18 | 66 | 130 | 489 |
1位はダントツでロペス.
ロペスと清原はシーズン前半は出場していないので,規定打席には達していない.
しかし彼らの復帰後,チームの得点力はおおいにあがったことだろう.
規定打席到達者の1位は野口.
1999年は.259(打率は.240)と,打撃が大幅に向上している.
次いでイチロー.
得点圏が.393で,打率はそれよりわずか6厘低いだけ.
セリーグの1位は金本.
江藤が抜け,マークを一身にうけたが,みごと主砲の役割を果たした.
パリーグを制したダイエーの主軸は,
松中.377,城島.345,小久保.338となっとくの数字だ.
いっぽうセの覇者巨人から30傑入りしたのは清原と清水のみ.
しかし,36位に.319の江藤,37位に仁志.
松井は.301で47位.高橋由伸は.291で58位.
そのほか村田真一,元木,二岡もいずれも2割8分以上と穴がない.
ペタジーニの1999年の得点圏打率は.351.(打率は.325)
3年目の今シーズンも大暴れしてくれそうだ.
ペタジーニのようにふだんから怖いのにチャンスとなるとさらに怖さを増すバッターは
イチロー,ローズ(横浜),片岡,石井琢朗,松井稼頭央らおなじみの面々.
大道,中根は左投手キラーとして有名だ.
逆に,ふだんの打率は低いのに得点圏では強いのが,諸積,大村(近鉄),塩崎.
諸積は1999年の得点圏打率は.326(打率は.280).
大村は.311(.259),塩崎は.310(.249).
ここぞというときの集中力は一流だ.
さて今度はチーム別で見てみよう.
200打席以上の126人の得点圏打率と打率の平均をチーム別でとった.
名づけて「主力打者の得点圏打率」.
そのグラフが下図である.
巨人の飛びぬけた数値が目を引く.
やはりただの長打力だけのチームではない.
主力が好機をしっかりものにしていることがわかる.
広島,近鉄も得点圏打率は3割を超えている.
しかし下位に低迷した.
平常時の打率を上げて,出塁を増やすのが課題だ.
また,数字にあらわれない小技をみがく必要もあるだろう.
チャンスになると打率が下がるのが横浜.
優勝したころのマシンガン打線がめっきりつながらなくなってしまった.
これではリーグ最多残塁も当然だろう.
さて,出塁もできなければ,走者をかえすこともできないチームがひとつあるが,
そっとしておいてあげよう.
ちなみにこれは得点圏打率(打率)の値を単純に合計し,人数で割ったものであり,
非常にいいかげんである.
しかしそれでもおおよその特徴はつかんでいると思う.
また,200打席以上の打者が9人だったチームは神.
10人は巨,中,横,オ.
11人はヤ,広,ダ,西,日,ロ,近.
合計126人である.