新人王シカクシャーズ2001
2001年度の新人王には、赤星 憲広(阪神)と、大久保 勝信(オリックス)が選ばれた。
その得票結果は下記のとおり。
セ・リーグ | パ・リーグ | ||||
名前 | チーム | 得票数 | 名前 | チーム | 得票数 |
赤星 憲広 | 阪神 | 152 | 大久保 勝信 | オリックス | 83 |
阿部 慎之助 | 巨人 | 34 | 加藤 康介 | ロッテ | 26 |
河端 龍 | ヤクルト | 1 | 岩隈 久志 | 近鉄 | 9 |
該当者なし | 1 | 柴田 博之 | 西武 | 7 | |
中村 隼人 | 日本ハム | 2 | |||
愛敬 尚史 | 近鉄 | 1 | |||
葛城 育郎 | オリックス | 1 | |||
該当者なし | 11 |
得票数では惜しくも2位だったが、阿部、加藤も好成績を残した。
柴田や葛城の活躍も見落とせない。
他にも新人王資格がある若手でありながら奮闘した選手は多い。
そんな選手たちを集めて、チームをつくることにした。
名付けて、「新人王シカクシャーズ」。
新人王の資格とは、
入団5年以内で、投手は通算30投球回数以下、打者は通算60打席数以下。
外国のプロ野球に所属していた選手は対象外。
この資格を有し、かつ、2001年度に1軍の試合に出場(1試合でも)した選手は126人いた。
内訳は、野手が56人、投手が70人である。
まずは、「新人王シカクシャーズ」の野手のオーダーを見てみよう。
56人から厳選した18選手である。
※・・・成績、チーム、年数(入団年数)などはすべて2001年のもの。
Lは左打ち、Sは両打ち。
名前 | チーム | 年数 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 | 試合 | 打席 | |||
1 | L | 中 | 赤星 憲広 | 阪神 | 1 | 0.292 | 1 | 23 | 39 | 128 | 524 |
2 | 三 | 森本 稀哲 | 日本ハム | 3 | 0.248 | 1 | 9 | 11 | 65 | 148 | |
3 | L | 左 | 柴田 博之 | 西武 | 3 | 0.265 | 3 | 28 | 20 | 113 | 421 |
4 | L | 右 | 葛城 育郎 | オリックス | 2 | 0.268 | 14 | 53 | 1 | 130 | 469 |
5 | L | 捕 | 阿部 慎之助 | 巨人 | 1 | 0.225 | 13 | 44 | 3 | 127 | 428 |
6 | 指 | 實松 一成 | 日本ハム | 3 | 0.195 | 6 | 19 | 0 | 62 | 167 | |
7 | L | 二 | 藤本 敦士 | 阪神 | 1 | 0.269 | 1 | 17 | 2 | 75 | 202 |
8 | 一 | 相川 良太 | オリックス | 3 | 0.245 | 4 | 14 | 4 | 62 | 115 | |
9 | 遊 | 沖原 佳典 | 阪神 | 1 | 0.197 | 4 | 14 | 2 | 71 | 246 | |
捕 | 小野 公誠 | ヤクルト | 5 | 0.213 | 2 | 6 | 0 | 35 | 98 | ||
二 | 佐藤 友亮 | 西武 | 1 | 0.237 | 0 | 5 | 5 | 46 | 143 | ||
L | 三 | 田中 賢介 | 日本ハム | 2 | 0.141 | 3 | 9 | 0 | 56 | 116 | |
L | 三 | 川中 基嗣 | 巨人 | 4 | 0.256 | 0 | 1 | 4 | 56 | 42 | |
遊 | 阿部 真宏 | 近鉄 | 1 | 0.194 | 0 | 11 | 1 | 44 | 103 | ||
外 | 廣瀬 純 | 広島 | 1 | 0.286 | 1 | 5 | 0 | 80 | 120 | ||
外 | 高山 久 | 西武 | 2 | 0.261 | 4 | 10 | 1 | 23 | 77 | ||
S | 外 | 田中 一徳 | 横浜 | 2 | 0.220 | 0 | 2 | 2 | 68 | 67 | |
S | 外 | ショーゴー | 中日 | 4 | 0.188 | 1 | 6 | 0 | 18 | 36 |
葛城と阿部慎が2ケタ本塁打。
捕手という難しいポジションでほぼフル出場した阿部は、噂にたがわぬ逸材だった。
2002年の課題は打率を高めることだろう。
葛城もイチローの後継者として、3割を期待したい。
このふたり以外の選手は非力な印象がぬぐえない。
しかし、スピードには目を見張るものがある。
その代表格は何と言っても赤星だ。
39盗塁で見事、新人王と盗塁王のダブル受賞に輝いた。
柴田、藤本、佐藤も同タイプだろう。
ダントツの最下位にあえいだ日本ハムからは3人がチーム入りした。
いずれも高卒の若武者だ。
まずは捕手實松(さねまつ)。
8月3〜5日の対ダイエー3連戦で、4本塁打9打点の活躍が印象深い。
實松の同期、21歳の森本は、走力を武器に三塁、外野の定位置を狙う。
田中賢は、同姓の先輩幸雄の後釜と目されている。
3選手とも素質充分で、日本ハムの次代を担う存在だろう。
さて、リストの一番下に、ショーゴー(森 章剛)の名がある。
わずか18試合の出場で、打率は.188と芳しくない。
数字だけを見るならば、蔵本 英智(中日)か、木村 一喜(広島)を選ぶべきだった。
しかし、ショーゴーにはプロ初打席の初球を本塁打したという話題性がある。
ミーハーな私は彼を外すことはできなかった。
蛇足だが、話題性なら田中賢も負けていない。
彼のプロ第1号アーチは、開幕戦での代打本塁打というちょっと珍しいものだった。
投手陣は次のコラムで紹介する。