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ケガに悩んだ伝統チーム

原新監督を迎えた巨人は、独走でセ・リーグ制覇を決めた。
しかも、主力打者をケガで欠く試合が多いなかでの優勝だった。
もしも磐石の態勢だったならば、いったいどれくらい勝ってしまうのだろうか。
主力がフル出場したと仮定して、打順を組んでみた。

      試合 打率 HR 打点 盗塁 ←← 試合 打率 HR 打点 盗塁
1 L 清水 140 0.314 14 58 12   139 0.314 14 58 12
2   二岡 140 0.281 30 84 4   112 0.281 24 67 3
3 L 高橋由 140 0.306 23 71 1   105 0.306 17 53 1
4 L 松井 140 0.334 50 107 3   140 0.334 50 107 3
5   清原 140 0.318 31 84 0   55 0.318 12 33 0
6   江藤 140 0.242 20 63 6   125 0.242 18 56 5
7 L 阿部 140 0.298 20 80 4   127 0.298 18 73 4
8   仁志 140 0.244 11 57 30   103 0.244 8 42 22

右側が実際の成績。左側は実際の成績を140試合あたりに単純に換算したもの。
打順、守備位置はぼくの独断による。

1番から8番まで全員が2ケタホームラン。
6人が20本以上、30本をクリアした打者は3人と、長打力は驚異的だ。
江藤、仁志が2割4分だが、3割打者が4人いればまったく気にならない。

チーム打率リーグ1位のこの打線で、とくに二岡に注目したい。
二岡はルーキーだった1999年以来の規定打席到達を果たした。
24本塁打、67打点は自己最高。
フル出場すれば30本の大台も夢ではないことを証明した。
あの右中間へ伸びる打球には、独特なものがある。
とかくケガが多い選手だが、あの打球をシーズン通して見たいものである。

 

さて、主力打者のケガに悩まされたのは巨人だけではない。
西の伝統チーム、阪神も故障禍に見舞われた。
もしもレギュラーが健在ならば、Aクラス、5割は確実だったかもしれない。

      試合 打率 HR 打点 盗塁 ←← 試合 打率 HR 打点 盗塁
1   今岡 140 0.317 17 64 0   122 0.317 15 56 0
2 L 赤星 140 0.252 0 22 47   78 0.252 0 12 26
3   濱中 140 0.301 25 70 11   102 0.301 18 51 8
4   アリアス 140 0.258 36 91 3   126 0.258 32 82 3
5 L 檜山 140 0.293 17 78 9   110 0.293 13 61 7
6 L 片岡 140 0.228 13 54 2   120 0.228 11 46 2
7   矢野 140 0.321 13 57 2   66 0.321 6 27 1
8 L 田中 81 0.245 0 5 8   81 0.245 0 5 8

表の見かたは巨人と同じ。
ただし、ショートの田中は主力打者ではないと判断し、フル出場の成績は出さなかった。

巨人とくらべてしまうと何だが、横浜よりは数段上で、それほど悪い打線ではない。

濱中は、昨年初めて規定打席に達し、打率.263、13本塁打だった。
今年はその成績を上回ったものの、規定打席には及ばなかった。
とはいえ140試合に出れば25ホーマーと、新庄以来の主砲の誕生は近そうだ。

新戦力片岡は、期待に応えることができなかった。
本塁打はともかく、打率が悪すぎる。
今季、片岡の実際の三振数は、110個で自己最多。
そもそも片岡は、2割8分で10本塁打ぐらいの中距離打者だとぼくは思っていた。
しかし、マスコミにスラッガーだと騒がれて、自分の打撃を見失ってしまったのかもしれない。

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