さて…今のままでは沢木との対決が心許ないと見たのか、翔は市街地に繰り出した。 そして、山下公園の前を通りかかった時だ。 どこかで見たようなCVC1600が、公園の前に止まっている。
健三「なあ、おれ、由佳の事好きじゃんか」
突然、翔を相手に告白の練習を始める健三。…え?違う?
健三「なんで、おまえばっかりいいとこ見せるわけ?おれだってさあ……」
翔「……いいところ?そんな事考えた事もない」
うわっ、やなヤツじゃん、こいつ! 健三の文句は半ば言いがかりだが、理解できなくもない。
健三「1stBattleの時だってさ、おれの事邪魔しやがって!! おれ、勝って由佳に告白するって決めてたのに……」
遂に逆ギレし始める健三。 おお、その気持ちはよ〜くわかるぞ。もっとやれやれ!
健三「気がすまないじゃんか。おれ、このままじゃ…… 走り屋としておまえにバトル申し込むっきゃないじゃん!!」
翔「俺とバトル……?」
健三「MARINE TOWERで待ってる。BONUS REWARDSはおれのすげ〜宝物だ。 絶対来い!!お、おとこのやくそくだかんな」
そして…彼が三日三晩かけて計量化したドアパネルと、 くまさん貯金箱(¥5000)を容赦無く奪い取る翔。 弱肉強食ぶりが、なかなか板についてきたな、こいつも。 それにしても哀れなのは健三である。 別に翔に勝たなくたって、勝手に鈴木由佳に告白すればいいではないか。 クルマの運転がうまいだけが、人の価値ではあるまいに。 鈴木由佳にとってはそうかもしれないけど。
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