今夜は、横浜GPのチーム代表決定戦がある。 …が、その前に健三が気になるという話をしていた。 その話とは、難馬が石川兄と密会していたというのだ。 まあ…確かに気にならない事もないが、健三が騒ぐほどのものでもあるまい。 別に石川兄と会ったからといって、悪魔に魂を売ったりダークフォースに染まったりはしなかろう。 RPGじゃあるまいし、気にし過ぎだと思うぞ。 難馬もバイトが忙しくて練習する時間がないという話を、以前翔にした事があるが… 石川兄を頼っても速くはならんぞ。
難馬の事はそれとして、BLRのメンバー達は代表決定戦に向けて、それぞれが思い思いにその時を迎えようとしていた。 ナンパに励む健三に、板金屋に弟子入りした由佳… まあ…こいつらはともかくとして、やはり翔の一番のライバルとなろう難馬。 彼は相変わらずバイトが忙しいらしく、South YKしか走っていないみたいだ。 常識的に考えれば、普通に走れば翔の代表は間違いないところだ。 一方の翔はといえば、やはり石川が気になって仕方がないようだ。…惚れたか?
翔が高島VRのニセ外国人リーダー、フレディと遊んでいる内に、いつの間にか代表決定戦の時間になったようだ。 健三、由佳、藤沢とBLRのメンバーが集まってくる。 …が、難馬の姿はない。 こういう場合、誰より先に集合場所に来ているという話(翔談)だが…。
しばらくして現れた難馬は、やはり見るからに様子がおかしい。 虚ろだが妙に人を寄せ付けない眼の光…
藤沢「準備はいいな? 今夜はただのレースじゃないぜ。 GOAL LINEの先にあるものは オレたちの夢だ。 横浜GP…確かな結果が付いてくる。 今までは……」
例によって藤沢の長い演説が続く。 …結婚式には呼ばれないタイプだな、こやつは。
藤沢「だがな、シートで感じる空気の密度がいつもと違うならそれが……レースの重みだ。特別なレースの重さ……今夜のようにな……」
この間、翔と難馬の間には、妙な空気が流れていた。 藤沢の演説も全く耳に入っておらず(いつもの事か?)、乾き切った緊張感が二人を支配している。
藤沢「……おそらくな。 人生にチップを賭けるなら今がその時だ。その手につかんでこい……本当のREWARDSを……」
・・・あー、うるせー!
↓ちなみに今の私。
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5000E (Lv4) 507ps/5000 78.7kg/4000
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type-33GT(Lv6) |
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翔…イヤなヤツだな、お前。
代表決定戦は、あっけなく勝負がついた。 まあ…マシンの性能と…翔の腕が上がった事もあるだろうが…。
難馬のSEVENは、レース終了と同時にエンジンから火を吹いて止まってしまった。 …自殺したか? まあなあ…仮にもスポーツカーとしては、トラックに負けたら、やっぱ自殺したくなるわな。 難馬の並大抵ではないショックの受け方も、案外そのせいなのかもしれない。
手を抜かずとも、十分に相手のプライドを傷付ける…才能なんだろうか?
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