1999
YOKOHAMA GRAND-PRIX
QUALIFYNG ROUND


-1-



さて、今日はいよいよ、横浜GPの予選だ。
今回のレースには、これまでの常識を覆す、驚愕の事実が隠されていた。

なんとそれは驚くなかれ、
横浜GPは昼間レースだったのである!!!
え?別にどうってこたぁないだろうって?
そりゃまあ、普通の人間からすればそうかもしれないが、こいつらって昼間は活動しないし。
太陽の下に出て溶けたり蒸発したりしないか、心配していたのだ。
なんとか大丈夫みたいでホッとした。

参加メンバーは以下の6人。
元町Queen’sの立河、桜木町GTの川崎、高島VRのフレディ、WANGAN GALEの矢吹、Night RECERS本牧の辻本、そしてBayLagoonRACINGの赤碕翔。


今の私のspecは以下の通り。

エンジン

R26B-TT33
757.9ps/6000rpm
104.7kg/4500rpm

シャシー

type-33R

ボディ

33typeR

PWR

2.0

うーん…これで負けたら嘘だ。
辻本は確かに速かったし、初登場の矢吹もそれなりに速かった。
しかし、所詮マシンの性能の差というところかな。フフン。
ちなみに2位は辻本、3位は矢吹だった。
立河、川崎、フレディのお笑い三人組は、やはり本選出場はならなかった。
キャラ的に当然だがな。



予選終了後、翔は一人コースの傍らに残っていた。
チームの他のメンバーは、祝勝会の準備とやらで出払っている。
翔は主役だから手伝うこともなく、暇を持て余して…いるわけではなかろうが、ここで携帯に連絡が入るのを待っている。
翔の頭の中には、ここにいれば難馬が現れるのではないかという、期待もあるようだ。
気持ちはわかるが…明るい内はたぶん出ないぞ。

…と、そこで携帯の呼び出し音が。

由佳「………………赤碕…………」

「……どうした?暗い声出して……。 祝勝会の会場が見付からなかったのか…?」

由佳「…………赤碕……」

「気にするな……俺は人に祝われるなんて…そんなもん、好きじゃねえ……」

どういう慰め方だ。

由佳「………………難馬さんが………………難馬さんが………………SEVENが……海に………飛び込んで……難波さん……………死んじゃったの…………」

なに!?
兄貴に追いついちゃったのか!





聞く所によると、難馬のSEVENはまっすぐ海に飛びこんだらしい。
難馬は頭を打って即死。現場にブレーキの後がなかった事から見て、自殺の疑いもあるという。
自殺かどうかはともかくとして、昨夜現れた難馬は、やっぱりなのか…
うう…幽霊とBattleなんて、ぞっとしない…いや、ぞっとするな。


…ちょうど同じ夜、沢木が病院で息を引き取った。
難馬が連れていったのか…イヤだなぁ…

ともあれ、これで翔に関わった2人が死んだってわけだ。
実は呪われた存在なのは…翔、お前なんじゃないのか?


The Night is COMPLETED




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