2002データの注意事項
12月27日に、日本プロ野球2002年度シーズンのデータを掲載した。
個人打撃成績と、個人投手成績である。
データの項目などは、だいたい2001年度のものと同じである。
ただ、いくつか変更した点や、わかりにくそうなことなどがあるので、ここに述べたい。
シーズン途中に移籍し、2球団で試合に出た選手は4人いる。
投手は、橋本 武広(西武→阪神)、戎 信行(オリックス→ヤクルト)。
野手は、田口 昌徳(日本ハム→ダイエー)、副島 孔太(ヤクルト→オリックス)である。
当ページのデータは、移籍前と移籍後の成績が別々になっている。
したがって、副島のシーズンを通した成績が知りたい場合は、ヤクルトでの成績とオリックスでの成績を合計すればよい。
打率などは、合計した後に計算しなおしていただきたい。
ただし、シーズンを通した得点圏打率を求めることはできない。
当ページには、「得点圏での打数と安打数」というデータがないからだ。
Sports@niftyというサイトによれば、田口のシーズン通算の得点圏打率は.217で、副島は.158だそうだ。
個人投手成績が、すこしだけ変わった。
まず、犠打と犠飛のデータを載せることにした。
これは、その投手の投げた球を、相手打者が犠牲バント、犠牲フライにした数ということ。
その投手の打席での成績ではないので、お間違えなきよう。
また、残念ながら、ホールドは載せられなかった。
ホールドとは、パ・リーグの中継ぎ投手の成績だが、ネットの野球サイトでも見当たらなかった。
セーブのように定着することなく、消え去ってしまうのだろうか。
以前、掲示板に示唆にとんだ質問をしてくれた人がいる。
それは、
「個人打撃成績の失策とは、
その打者が守備のときに犯した失策か、それとも、その打者の打球を敵野手が失策したのか?」
というものだった。
結論からいうと、その打者が守備のときに犯した失策のことである。
ベースボールマガジン社のベースボールレコードブックでも、個人打撃成績のなかに失策がはいっている。
だから私もまったく違和感を抱かなかったのだが、
厳密にいうと、打撃成績のなかに、守備成績である失策をいれるのは正しくない。
さらに厳密にいうと、走塁成績である盗塁と盗塁死をいれるのもおかしい。
まだある。
そもそも、出場試合という項目が、打撃成績のなかにあるのは変だ。
西武の上田浩明を例に出そう。
彼の出場試合数は95だが、打席数はわずか79。
つまり、すくなくとも16試合は、一切打撃に関わっていない。
関わっていない分まで、打撃成績におさめるのは矛盾がある。
こんな場合、出場試合の内訳をしっかり分類すれば誤解も減る。
打撃に関わった試合は打撃試合とし、守備につけば守備試合、走塁すれば走塁試合というふうに。
その点、個人投手成績にぬかりはない。
個人投手成績には、出場試合ではなく、登板試合を掲載している。
たとえば、巨人の桑田真澄の登板試合は23。
その桑田、個人打撃成績を見ると、出場試合は24で、1試合多い。
これはもちろんあの試合。
6月19日の横浜戦、代打に立ってヒットを放ったあの夜だ。
さて、示唆にとんだ質問について、まだ続けたい。
質問の後半、「その打者の打球を敵野手が失策したのか?」というのもおもしろい視点だ。
敵の失策によって出塁できた数なんて項目があってもいいと思う。
おそらく、イチローのようなタイプが有利なのではないか。
フライが少なく、足が速い。
敵野手はあせって、ついミスをして、イチローを生かしてしまう。
はたまた、こんなバッターはどうか。
「アイツ、足は遅いんだけどなあ。
いつも打球に変なスピンがかかってて、めちゃくちゃ捕りにくいんだよな」
こんなラッキーな打者の存在が、データから明らかになったりしたら、記録好きにはたまらない。
最後におことわり。
万全(いや百全くらい)を期しているつもりだが、もしかしたら、データに誤りがあるかもしないのでご注意。
そんな場合は、遠慮なくお教えくださるとありがたい。
2003/01/05