神奈川キュージーズ2002
2002年は岡崎洋神奈川県知事にとって、物寂しい年になった。
まず、三選不出馬を表明したこと。
そしてなにより、神奈川球児が不振だったからだ。
ここでいう神奈川球児とは、神奈川県内の高校を卒業した現役プロ野球選手のことだ。
ぼくも知事と同じように、毎年彼らの成績をチェックしては一喜一憂している。
これまでもいくつかコラムをしたためた。
(2001年版は「神奈川キュージーズ2001」、2000年版は「結成!神奈川キュージーズ」、1999年版は「神奈川キュージーズ1999」)
では、さっそく2002年度の成績をみてみよう。
名前 | チ | 歳 | 出身高 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 | 試合 | 打席 | |||
1 | 二 | S | 大島 公一 | オ | 35 | 法政二 | 0.230 | 1 | 25 | 13 | 116 | 454 |
2 | 遊 | 阿部 真宏 | 近 | 24 | 横浜 | 0.210 | 6 | 29 | 0 | 125 | 392 | |
3 | 右 | L | 斉藤 宜之 | 巨 | 26 | 横浜 | 0.310 | 5 | 37 | 5 | 109 | 252 |
4 | 中 | L | 高橋 由伸 | 巨 | 27 | 桐蔭学園 | 0.306 | 17 | 53 | 1 | 105 | 454 |
5 | 指 | L | 鈴木 尚典 | 横 | 30 | 横浜 | 0.282 | 9 | 42 | 3 | 99 | 410 |
6 | 一 | 渡辺 博幸 | 中 | 32 | 日大藤沢 | 0.269 | 4 | 17 | 0 | 110 | 190 | |
7 | 三 | L | 森野 将彦 | 中 | 24 | 東海大相模 | 0.225 | 5 | 14 | 0 | 84 | 211 |
8 | 左 | 多村 仁 | 横 | 26 | 横浜 | 0.235 | 5 | 16 | 3 | 81 | 196 | |
9 | 捕 | L | 関川 浩一 | 中 | 34 | 桐蔭学園 | 0.212 | 0 | 13 | 4 | 73 | 137 |
捕 | 浅井 良 | 神 | 23 | 桐蔭学園 | 0.203 | 0 | 4 | 0 | 32 | 63 | ||
一 | 高橋 光信 | 中 | 27 | 横浜 | 0.229 | 3 | 5 | 1 | 26 | 74 | ||
一 | L | 高木 大成 | 西 | 29 | 桐蔭学園 | 0.200 | 2 | 8 | 2 | 36 | 72 | |
二 | 福本 誠 | 横 | 26 | 法政二 | 0.271 | 0 | 8 | 2 | 36 | 88 | ||
遊 | 斉藤 秀光 | 神 | 27 | 横浜商大 | 0.195 | 1 | 4 | 0 | 14 | 44 | ||
外 | L | 副島 孔太 | 28 | 桐蔭学園 | 0.223 | 1 | 10 | 1 | 68 | 155 | ||
外 | 小池 正晃 | 横 | 22 | 横浜 | 0.257 | 2 | 11 | 1 | 60 | 114 | ||
外 | 佐藤 友亮 | 西 | 24 | 慶応 | 0.137 | 0 | 3 | 2 | 31 | 57 | ||
外 | S | 代田 建紀 | ヤ | 29 | 藤嶺藤沢 | 0.000 | 0 | 0 | 5 | 35 | 7 |
2002年シーズンの実際の成績。
Sは両打ち、Lは左打ち。
所属チームは2002年シーズン終了時のもの。ただし、副島はシーズン途中に、ヤクルトからオリックスへ移籍。成績は2チームでのものを合計した。
年齢は、2003年4月1日時点のもの(同じ年齢の選手は同学年)。
まるで財政再建団体のような惨状。
核となるべきふたりの選手が、同時にスランプに陥ったのだから苦しい。
高橋由伸はケガにより、プロ生活5年で最低の105試合出場にとどまった。
17本塁打、53打点も自己ワーストである。
鈴木尚典も故障がちで、6年つづけた規定打席到達が途絶えてしまった。
途絶えたといえば、2002年の横浜ベイスターズは、チーム内に3割打者がひとりもいなかった。
実は横浜(大洋)は、1982年以来、毎年かならず3割打者を輩出してきた。
その輝かしい記録が潰えてしまった。
責の一端が尚典にあることは言うまでもない。
うれしい誤算もあった。
鈴木尚典の後輩、斉藤宜之の大ブレイクである。
7年間で25安打の男が、109試合に出場し、一気に74安打を放った。
日本シリーズ第4戦では、2回に2ラン、6回にタイムリーヒットでつごう3打点をあげた。
6回の打点は勝利打点で、いわば日本一打点。
シリーズの優秀選手にもえらばれた。
野手最年長の大島は、しぶとくチーム唯一の2ケタ盗塁。
200犠打も達成し、まだまだ若い。
ベテラン32歳の渡辺もいぶし銀の働きを見せた。
一塁、三塁を守り、7月に故障で帰国したゴメスの穴を埋めた。
出場110試合は自己最多で、7年目にして最高のシーズンとなった。
キャッチャーは関川に任せることにしたが、実際の試合では守っていないので不安だ。
しかも、肝心の打撃の成績もかんばしくない。
うかうかしていると、桐蔭学園の後輩、浅井良にマスクを奪われるだろう。
名門桐蔭出身は、高木大成と副島もいるが、どうも影が薄い。
若武者に目を移そう。
森野、小池はパンチ力があるタイプ。
小池はうれしいプロ初アーチをかけた。
堅実なタイプの阿部も、2年目でプロ初本塁打を飾った。
打率こそ低いが、出場125試合は立派なものだ。
上記18人には入れなかった選手ものせておこう。
投手陣はつぎのコラムで。
名前 | チ | 歳 | 出身高 | 試合 | |
原 俊介 | 巨 | 25 | 東海大相模 | ||
S | 吉田 好太 | 横 | 25 | 桐蔭学園 | |
幕田 賢治 | 中 | 24 | 横浜 | 4 | |
中野 栄一 | 中 | 28 | 横浜 | 11 | |
L | 長崎 元 | 広 | 21 | 平塚学園 | |
早川 健一郎 | ロ | 29 | 東海大相模 | 4 | |
L | 平野 恵一 | オ | 23 | 桐蔭学園 | 7 |
L | 武藤 孝司 | 近 | 29 | 横浜商 | 18 |
長坂 健治 | 近 | 25 | 横浜商 | 2 |