| ■作品書評 |
| 第1回メフィスト賞受賞 |
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孤島に密室、美貌の天才、鮮烈な謎の提示。ミステリの王道的な形式である。それを作者は
理系的センスで現代風にアレンジしている。魅力的な探偵役も忘れていない。好奇心旺盛な
ミステリマニア、愛知県有数の資産家令嬢、亡き父はN大学元学長、叔父は愛知県警総監、
叔母は愛知県知事夫人、脅威の計算能力や記憶力を持ち、スポーツカーを駆り、加えて美人
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──西之園萌絵というキャラクタはこれでもかというほど修飾語句に飾り立てられている。
萌絵は二物も三物も与えられている。対する犀川創平というと飄々としていながら、どこか
底が見えないこれまた天才という人種である。非難ではない。日常から遊離したような設定
であるが、これは作者がミステリ作品の舞台を一種のゲームとして捉えていて、それはシリ
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ーズを通して感じ取れることだ。シリーズの1作目となる本書は、(実質は5作目ゆえ)文
章や構成が手慣れ、目指す方向性も端的に現れているお気に入りの1冊である。未読の方の
面白さが削がれるので、別稿においてネタばれも交えシリーズの全体像について語りたい。
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