Roger Zelazny ロジャー・ゼラズニイ (1937〜1995)

  作家紹介2 
 
ファンタジイへの傾斜
1970〜80年代。ゼラズニイは従来のように、SF的設定と神話伝説世界を融合させる一方、
<真世界シリーズ>や<ディルヴィシュシリーズ>を発表し、ヒロイック・ファンタジイに
傾倒する。この時期ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞を受賞あるいは、その候補に挙
がったのは、次のような作品たちである(前者2賞の候補の順位は不正確かもしれない)。
 
1971年度ローカス賞長編部門候補(15位)
1987年度ローカス賞オールタイム・ファンタジイ長編部門候補(7位)
  
<真世界シリーズ1>『アンバーの九王子』(1970)
1972年度ヒューゴー賞長編部門候補(5位)
1972年度 ローカス賞長編部門候補(4位)
 
『影のジャック』(1971)
1973年度ローカス賞長編部門候補(9位)
  
<真世界シリーズ2>『アヴァロンの銃』(1972)
1974年度ローカス賞長編部門候補(8位)
  
『イタルバーに死す』(1973)
1974年度ローカス賞長編部門候補(9位)
  
『われら顔を選ぶとき』(1973)
1974年度ローカス賞ノヴェラ部門候補(13位)
  
「Kjwalll'kje'k'koothailll'kje'k / 
クウェルクェックク・タイルタェック」
(1973)
 
(ネモ誌2号。『わが名はレジオン』収録)
1974年度ネビュラ賞短編部門候補(3位)
1975年度ローカス賞短編部門候補(5位)
  
「The Engine at Heartspring's Center / 生と死の浜辺」(1974)
 
(アナログ誌7月号。『キャメロット〜』収録)
1976年度ヒューゴー賞長編部門候補(5位)
1976年度 ローカス賞長編部門候補(8位)
  
『砂のなかの扉』(1975)
1976年度ローカス賞長編部門候補(11位)
  
<真世界シリーズ3>『ユニコーンの徴』(1975)
1976年度ヒューゴー賞ノヴェラ部門受賞
1975年度 ネビュラ賞ノヴェラ部門受賞
1976年度 ローカス賞ノヴェラ部門候補(2位)
 
「Home Is the Hangman / ハングマンの帰還」(1975)
  
(アナログ誌11月号。『わが名はレジオン』収録)
1977年度ローカス賞長編部門候補(9位)
  
<真世界シリーズ4>『オベロンの手』(1976)
1979年度ローカス賞長編部門候補(9位)
 
<真世界シリーズ5> 『混沌の宮廷』(1978)
1980年度ローカス賞長編部門候補(13位)
  
『ロードマークス』(1979)
1981年度ローカス賞ファンタジイ長編部門候補(4位)
 
『魔性の子』(1980)
1981年度ローカス賞短編集部門候補(3位)
  
『キャメロット最後の守護者』(1980)
1982年度ローカス賞ファンタジイ長編部門候補(3位)
  
『変幻の地のディルヴィシュ』(1981)
1982年度ローカス賞ファンタジイ長編部門候補(18位)
 
『外道の市』(1981)
1982年度ヒューゴー賞ノヴェレット部門受賞
1982年度 ローカス賞ノヴェレット部門候補(2位)
  
「Unicorn Variation / ユニコーン・ヴァリエーション」(1981) 
 
(アイザック・アシモフズSFM4月号。単行本未収録)
1983年度ローカス賞SF長編部門候補(20位) 
  
『コイルズ』(1982)
1983年度ローカス賞SF長編部門候補(15位) 
  
『アイ・オブ・キャット』(1982)
1983年度ローカス賞短編集部門候補(5位) 
  
『地獄に墜ちた者ディルヴィシュ』(1982)
1986年度ヒューゴー賞ノヴェラ部門受賞 
1985年度 ネビュラ賞ノヴェラ部門候補(2位) 
1986年度 ローカス賞ノヴェラ部門候補(5位) 
 
「24 Views of Mt. Fuji, by Hokusai / 北斎の富嶽二十四景」(1985)
  
(アイザック・アシモフズSFM7月号。『80年代SF傑作選(上)』収録)
1987年度ヒューゴー賞ノヴェレット部門受賞
1986年度 ネビュラ賞ノヴェレット部門候補(5位)
1987年度 ローカス賞ノヴェレット部門候補(5位)
 
「Permafrost / 永久凍土」(1986)
  
(オムニ6月号。単行本未収録)
早過ぎる死
晩年の1990年代は<真世界シリーズ>の第二部を再開し、またジョージ・R・R・マーティ
を中心に、多数の作家が競作形式で小説を書くモザイク・ノベル<ワイルド・カード>に
参加した。しかし、1995年6月14日、ニューメキシコ州にて逝去。死因は肝臓癌であった。
麗な筆致と溢れる詩情、魅力的なキャラ造形、博識に裏打ちされた創作力、劇的で複雑な構
成の旨さ。1960年代半ばから70年代初期に掛けての、いわゆる全盛期に比べると後年は全般
的に精彩に欠けるのは確かであったが、まだ58歳という余りにも早過ぎる死は哀し過ぎる。
おお、我が心のゼラズニイ!
「カッコイイ作品を書ける作家は?」と人に尋ねられたらまず挙げたい作家の一人だ。が、
過去の傑作がことごとく入手困難の憂き目に合っている。Zの人の再評価を切に希望する。
 (1999.1.12 / 4.1 補追 / 4.29 改訂 / 5.26 補追 高林廉) 
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