ばか詰から少しルールを変更したものとしてばか自殺詰があります。縁起でもない名前ですので、ここからは略して「ば自」と呼ぶことにします。
ば自はばか詰と同じように、先手後手が協力して王手を続けますが、最終的に先手玉が詰まされるという点が異なります。そのため、必ず双玉で、手数は偶数手になります。王手を続けているのにどうやって自分の玉が詰むのかと思われるかもしれません。次の図をご覧下さい。
38角 同飛生 28飛 同飛成 までと先手玉が詰んでしまいました。逆王手で詰みになるように後手の攻駒を呼び込むのがこつです。2手目で 同飛成 としてしまうと先手玉が逃げなくてはならず、先手が王手を続けられなくなることに注意して下さい。当然ですが、先手の手はすべて王手でなくてはなりません。
実際に作られる作品では、後手の攻駒を合駒として出現させるのがよく見られます。特に、初形で盤面に玉が2つだけの作品は双裸玉と呼ばれ、他のルールとの組み合わせも含めてよく研究されています。下図は、私が双裸玉にするのに失敗したば自です。
41飛 42角 同飛成 43角 26角 35飛 33龍 同玉 15角 同飛 まで。 53 の歩は7手目 33龍 の代わりに 53龍 とするのを防ぐためだけに存在します。最後、普通の将棋なら合駒ができる形ですが、先手は持駒がありません。