ひびきの高校「部費争奪」マージャン選手権




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Chapter3 風香る前哨戦・光vs琴子?

 俺と水無月さんのマージャン指南はその日から始まった。しかし、そこは水無月さん。この状況下においても茶道部としての活動は行い(といってもお茶を立てて飲むだけなのだが)、それから若干の時間を割いてマージャンのルールを教えるという形をとった。

 しかし、予想通りといえばその通りなのだが、このマージャン指南は困難を極めた。もともと彼女は あまり乗り気ではなかったうえに、マージャンというのはとかく覚えることの多いゲームでもある。それでも 俺は根気強く水無月さんにルールやテクニックのあらん限りを教えた。

 そうしているうちに、水無月さんも徐々にマージャンをおもしろいゲームらしいと思うようになってきてくれたような気がしていた。 だが、まだ安心するのは早い。そう、彼女は何といってもずぶの素人なのだ。彼女に今決定的に不足しているのは実戦における経験の不足であった。

 ついに大会を二日後に控えた土曜日のこと、俺は茶道部の部室に光と純を呼んだ。

光:「おはよう、ヒロくん、琴子」

純:「ようヒロ、練習試合するっていうから来たぞ」

琴子:「あら光、それに穂刈くんよく来てくれたわね」

 光と純は俺の誘いに応じて来てくれた。

俺:「光、純。来てくれてありがとう。そっちの方はどうだ?」

光:「それがね、聞いてよ。陸上部には結構マージャンが強い人もいたらしいんだけど、その人が最近深夜マージャンで負けが込んでお金が続かなくって栄養失調で倒れちゃったんだって。 それで今代わりの人を誰にするかでもめてるのよ」

俺:「はぁ〜っ、そうかぁ。そっちはどうやら大変みたいだな。ところで純の方はどうだ?」

純:「ああ、こっちは部員の数のこともあって俺は補欠ということになった。まあ俺が参加することはないだろうな。」

俺:「それはどう答えればいいかな?とりあえずおめでとう、かな?」

純:「ま、俺には興味のないことだし、とりあえずおめでとう、でいいぜ」

琴子:「光、それに穂刈くん。そんなところで立ち話もなんだから、あがって。今お茶をあげるわ」

純:「あ、ありがとう」

光:「うん!・・・でも、お抹茶は遠慮したいな・・・」

 そういいつつ、光と純は茶室の方に上がった。茶室に上がると、まずは水無月さんがお茶を立ててみんなにすすめた。そして、みな一斉にお茶をすすった。 最近、これはこれでお茶の上手さがわかってきたような気がする。(もっとも光は途中で降参したようだが) そして、お茶請けの最中に手を伸ばす。うまい!まさにこの一瞬こそが至福の瞬間である。

 そうしてみな一服したあとで、いよいよ本番である。おれはマージャン牌の箱を開け、正方形のテーブルにばっと置いた。

俺:「さ、さっそく始めようぜ。」

光:「さあ、本番に向けて頑張るわよ、琴子」

琴子:「あら、あなたも出場してみる?」

光:「ん〜やっぱり遠慮しとく。なんかわたしってこういう頭を使うゲームはあんまり得意じゃないから」

琴子:「それはわたしだって一緒よ。でも部費のためだから・・・」

 牌を一通り並べ終わり、めいめいに点棒を配り終えた。

俺:「さて、今回の選手権はタッグ戦なので、この練習試合もできれば試合形式にのっとり2対2のタッグ形式にしたいけどいいかな?」

光:「さんせ〜い!」

純:「ああ、おれはそれでいいぜ」

俺:「じゃあ、試合形式にのっとって、俺は水無月さんと組むことにするよ」

光:「あ、そうなんだ・・・じゃあ、私は穂刈くんと組むね」

(ぐわっ☆!!)

突然俺の足に、激烈な痛みが走った。

琴子:「別にいいわよ、光。あなたがヒロくんと組みなさい。」

光:「うううん、いいよ。だって試合と同じようにしたいんでしょ。だったら琴子がヒロくんと組んでよ。わたしはあくまでお手伝いなんだから」

琴子:「・・・ったく、分かったわ。こんな鈍感男と組むのは癪にさわるけど、まあ、本番のパートナーなんだし、組ませてもらうわ」

俺:「・・・・・・」

 かくして、本番直前練習試合が始まった。

俺:「まず、親を決めよう。一応俺が仮親でサイコロを振るぞ」

まずマージャンではゲームに際してサイコロを振り、親を決める。

光:「私が親だね」

俺:「ああ、じゃあサイコロを振って山のどこから牌を取るか決めてくれ」

光:「了解了解!」

 かくして、牌を並べ終わり、ゲームが始まった。

光:「う〜ん、じゃあこれから捨てよ。えいっ」

純:「じゃあ俺はこれだ」

俺:「俺はこれだ」

琴子:「はい」

・・・

琴子:「あら、あと一牌で上がれる時はどうすればよかったのかしら?」

俺:「あと一牌であがれそうなときにリーチを宣告すると、役が1ハン増えるんだ。だが、 リーチを宣言するんだがら当然みんなに警戒されて上がりにくくなるがな。」

琴子:「あらそう。でも、もう私があと一牌で上がれるって言っちゃったから、リーチするわ」

光:「じゃあ、わたしは・・・お願い琴子、これでは上がらないで!4筒!」

琴子:「残念、それじゃないわね」

俺:「おいおい、いきなり危険牌かよ・・・」

純:「俺はそんな根性ないなぁ。現物牌にするよ」

俺:「俺も現物牌な」

琴子:「あら、みんな弱気なのね」

俺:「一発は怖いんでね」

琴子:「それなら自分で上がればいいだけよ・・・あら残念。發は上がり牌じゃないわね。」

光:「それポンするね。じゃあ・・・えいっ、5筒!」

俺:「5筒ポンするぞ。俺は西を切らせてもらう」

琴子:「あら、ようやくやる気になってきたみたいね。じゃあ・・・あら、上がったわ」

俺:「えっ、水無月さんもう上がったのか?」

琴子:「ええ。こんな感じね」

 

俺:「リーヅモタンピンの4ハンか、なかなかやるなぁ」

光:「すごいよ琴子!」

琴子:「まあ、こんなものかしら」

俺:「水無月さん、この3面待ちは予定通りだった?」

琴子:「え?どういうこと?」

俺:「この場合の当り牌は一萬、四萬、そしてこの七萬だよな」

琴子:「あら、それがどうしたの?」

俺:「もし四萬かこの七萬なら、そのままタンヤオピンフになるけど、一萬だったらタンヤオがつかなくってただのピンフになっちゃうからな」

琴子:「あら、そうなの」

俺:「まあ、三面待ちだからリーチで当然だけどな」

琴子:「能書きばっかりで上がれなかったら仕方ないじゃない。上がればそれでいいのよ」

俺:「まあいいか、上がればいいというのはその通りだし」

 こんな感じで、俺と水無月さんの練習試合は進んでいった。

 結果の方を先にいうと、俺たちの勝利だった。まあ、時々アブナイこともしてくれたが、水無月さんは結構オーソドックスなマージャンを打っていたと思うので、この短期間での特訓もそれなりに意味があったのかな、と満足している。

 さあ、試合は来週の月曜日だ。がんばるぞ!!
 
 

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