カラファテ |
プエルトナタレスの町に戻り、宿にチェックインした。
チリの人は話し好きなのか、宿の人に何か話しかけると何時の間にか話しが脱線して長い
世間話を聞くことになる。プエルトナタレスの宿では料理中のチキンを別けてもらったり、家族
の写真を見せてもらったりと家族を紹介されたりとアットホームである。
カラファテに行くための、バスを見つけるために小さな旅行代理店を周った。
他の観光者から聞いた話では、プエルトナタレスから国境を越えアルゼンチンのカラファテまで
ぬけるバスは毎日出ていないということだったが、翌日にカラファテまでの移動とペリトモレノ氷河
の見学を組み合わせているバスツアーがあったので、それを選択した。
カラファテまでの移動だけで30ドル程度、カラファテからペリトモレノ氷河の往復が20ドルというの
が相場だったので、両方セットで45ドル、しかも移動をしながら観光ができるこのコースは願ったり
叶ったりであった。
朝7時にプエルトナタレスを出発したバスは、各宿で乗客をピックアップした後すぐにアルゼンチンの
国境へ着いた。
チリ出国もアルゼンチン入国もパスポートにスタンプを押すだけという簡単なものであった。
広大なパンパ(大平原)の向こうにはパイネの山々が見える。
あれが有名なフィッツロイなのだろうかと思いながら走れど走れど変らぬ壮大な景色をボーッと見ていた。
ニャンドゥー(小型のダチョウ)の群れがバスに驚き逃げていく光景がここでもあった。
ダチョウが大平原を走っている姿にも何時の間にか見慣れてしまうが、水平線より上に広がる真っ青な
空、そのクレバス上に描かれた様々な形をした真っ白な雲をみていると空の大きさを改めて感じる事が
できた。
1時頃にバスはカラファテの町に到着した。その後一時間程の昼休憩となった。
スーパーの横にある惣菜屋でサンドウィッチとエンパナーダ(餃子のようなパン)とジュースを買って軽い
昼食をとった。チリではアルゼンチン航空のオフィスがなく、ガイドブックに乗っていた電話番号がすべて
変っていたためにリコンファームができななかったので、電話局に行きリコンファームの電話をかけた。
カラファテにはアルゼンチン航空のオフィスがなく、ブエノスアイレスの電話受付センターに電話をして
リオガジェゴス−ウシュアイア間の飛行機の日にちの変更と、リコンファームを行った。
リオガジェゴス−ウシュアイア間はチケットを予約した時点でずっとリクエスト状態だったため、乗れるか
どうか不安に思っていたが希望通りの日に運よくOKとなった。
ペリトモレノ氷河
再度バスに乗り込みカラファテの町からペリトモレノ氷河へ向った。1時間半ほどで国立公園内に入り、
それから30分ぐらい進むと遠方に山と山の谷間に真っ白い雪らしき物が見えてきた。
さらにその白い雪らしき物体に近づくにつれ、その色がブルーに見えるようになった。
大きい、とにかく凄いスケールだ。パイネのグレイ氷河とは規模が違う。
バスを降りて、氷河を一望できる所まで降りていった。
角のように突き出た岩山ならぬ、氷の結晶が作るあげた一つ一つの大きな氷の固まり。
太陽の光を受けてその巨大な雪の固まりはブルーに色づいていた。
さらに氷河の近くまで下った。氷河が溶け、水面に落ちる音がコダマする。
氷河の表面がわずかに解け落ちる程の微かな変化がですら、まるでマイクを通して巨大なコンサートホ
ールのスピーカーに出力されたかのようなに共鳴し音が響き渡る。
何メートルもの大きさの氷河の固まりが崩れ落下した時などは、ダイナマイトが爆発したかのような豪快な
音が響き、その氷河の落下によってできた波の音さえも直接届く音と氷河に跳ね返って届く音のわずかな
時差によって2重奏を奏でていた。
そんな光景を何時間見ていても飽きることはない。
目を離している隙に大きな氷河が落ちてしまうのではないかと瞬きする時間すら惜しいほどだ。
もうちょっとで、大きい氷河が落ちるのではないか、歴史的瞬間が見れるのではないか、もう少しだけ、あと
5分だけという葛藤の中バスの出発時間となった。
高さは最長80mに及ぶ
カラファテの町でバスを降り、バスターミナルで翌日のリオガジェゴス行きのバスの予約をした。
その後バスターミナルのインフォメーションで安宿を紹介してもらい、訪ねてみたがドミトリー2段ベットの6人
部屋で一人15ドルであった。
近くにもう一件安そうな宿があったのでそこを訪ねてみると個室で値段もさほど変らなかったので、そちらに
チェックインした。ザックを部屋に降ろし、カラファテの町を探索に行った。
町自体これといった見物はなかったが、洒落たレストランが軒を連ねていた。
アルゼンチンはとにかく物価が高い。1ドル、1ペソと等価で使用されている。
レストランで食事をすると一品8ドル〜15ドルもかかる。
ただワインが物価に比べて安かったのが嬉しかった。
フルボトルで4ドル程度からあり、水やジュースと変らない間隔で飲めた。
カラファテのメイン通りの真ん中に観光客が集まるレストランがあったので一度そこに入ってみた。
イタリアの移民者が多いアルゼンチンならば、ピザが美味しいのではないかとスペシャルピザをスペシャル
サラダを注文した。
しかし出てきたものと言えば、どこがスペシャル?と言いたくなってしまうハムが乗っただけのピザと普通の
サラダだった。 さらに食事を楽しむというよりも、空腹を満たせれば良いという程度の味であった。
注文した物が悪かったのかも知れないが、あのレストランがいつも観光客で席がないほど賑わっているのが
不思議であった。ただ他の店と比べて、量が多く、値段が安かったのは確かです。
ブエノスアイレス (タンゴ、ボカ地区)
ブエノスアイレス→バリローチェ (ジャオジャオ半島、サイクリング、カヤック)
バリローチェ→プエルトモント (バリローチェ国立公園横断船の旅、アンヘルモの海鮮市場)
プエルトモント→プエルトナタレス (3泊4日フィヨルド地帯縦断プエルトエデン号の船の旅)
プエルトナタレス→パイネ国立公園 (パタゴニアでトレッキング、キャンプ)
プエルトナタレス→カラファテ (ペリトモレノ氷河)
ウシュアイア (ハーバートン牧場、ペンギン島、フエゴ国立公園)
ウシュアイア→ブエノスアイレス経由→プエルトイグアス(イグアスの滝)
プエルトイグアス→シウダッデルエステ→アスンスオン(パラグアイ)
アスンシオン→ボリビア