バッチファイルを作る


コマンドや環境設定の仕方などが理解できたら、バッチファイルを自分で作ってみましょう。
バッチファイルを作ることによって、コマンドの自動化をある程度図ることが出来ます。

では、例として、環境に応じてCONFIG.SYSを書き換えるバッチファイルを作ってみましょう。

注:ここではHDドライブ(起動ドライブ)をA:とし、DOSのディレクトリがA:\DOS、CONFIG.SYSを書き換えるための予備ファイルがA:\CONFGBAKというディレクトリにある事にしています。
各設定のCONFIG.SYSの内容は以下のようにしています。(設定に応じてこのファイルを作り替えてみてください)
EMSを使用する設定(ファイル名:CONFIG.EMS)
FILES=16
BUFFERS=4
DOS=HIGH,UMB
DEVICE=A:\DOS\HIMEM.SYS
DEVICE=A:\DOS\EMM386.EXE /UMB

XMSのみ使用する設定(ファイル名:CONFIG.XMS)
FILES=16
BUFFERS=4
DOS=HIGH
DEVICE=A:\DOS\HIMEM.SYS

拡張メモリドライバを使用しない設定(ファイル名:CONFIG.NO)
FILES=16
BUFFERS=4

また、再起動用のコマンドとして、M’sさん作の「Resetcom」を使用しています。
Resetcomはこちら<http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se162602.html>でダウンロードできます。
(T98ではResetcomは利用できません。T98は「T98TOOL」のREBOOT.COMが使用できますので、バッチファイルの『RESET.COM』の行を『REBOOT.COM』に書き換えてください)

そして、バッチファイルは以下のようになります。

@ECHO OFF
rem SET COPYCMD=/Y
ECHO 1,HIMEM.SYSのみ組み込む
ECHO 2,EMM386.EXEも組み込む(UMB使用)
ECHO 3,拡張メモリドライバを組み込まない
CHOICE /C123 /N 番号を選択>
IF ERRORLEVEL 3 GOTO SEL3
IF ERRORLEVEL 2 GOTO SEL2
IF ERRORLEVEL 1 GOTO SEL1

:SEL3
COPY A:\CONFIG.SYS A:\CONFGBAK\CONFIG.OLD
COPY A:\CONFGBAK\CONFIG.NO A:\CONFIG.SYS
ECHO 環境設定を書き換えました。
ECHO 再起動します。
PAUSE
RESET.COM
GOTO END

:SEL2
COPY A:\CONFIG.SYS A:\CONFGBAK\CONFIG.OLD
COPY A:\CONFGBAK\CONFIG.EMS A:\CONFIG.SYS
ECHO 環境設定を書き換えました。
ECHO 再起動します。
PAUSE
RESET.COM
GOTO END

:SEL1
COPY A:\CONFIG.SYS A:\CONFGBAK\CONFIG.OLD
COPY A:\CONFGBAK\CONFIG.XMS A:\CONFIG.SYS
ECHO 環境設定を書き換えました。
ECHO 再起動します。
PAUSE
RESET.COM
GOTO END

:END
ECHO 終了します。
EXIT

このバッチファイルはバージョン5.0以降のMS-DOS用です。3.3では最初の@を外してください。また、6.2ではコピー時に上書き確認のメッセージがいちいち出てしまうため、2行目のremを外してください。
また、ここではAUTOEXEC.BATの書き換えはしていませんが、同様に予備ファイルを作成して書き換えることが出来ます。

例として使用したバッチファイルのセットはこちらでダウンロードできます。(SAMPLE.BAT)
これについての解説は敢えてしません。
以下にバッチファイル内で使用するコマンドの解説をしていますので、これを見て解析してみてください。


IF (バッチファイル内での条件分岐)

IF ERRORLEVEL=255 GOTO A (エラーレベルが“255”であれば、ラベル“:A”にジャンプ)

GOTO (ラベル行にジャンプ)

GOTO LB (行頭“:LB”の行にジャンプ)

CHOICE (選択肢の表示)

CHOICE /C123 (1〜3を選択肢として表示し、押されたキーをエラーレベルとして返す)

PAUSE (処理を一時停止してキー待ち)

ECHO (文字の表示) 

ECHO TEST (TESTと表示)

CALL (別のバッチファイルを呼び出す)

CALL A:\NEXT.BAT (A:\のNEXT.BATを呼び出して実行する)

このほか、DIRやCD、COPYなどの内部・外部コマンドも使用できます。(ただし、パスが通っていること)
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