CONFIG.SYSの書き方CONFIG.SYSとは、DOSの起動時に読み込むデバイスドライバ等を指定するためのテキストファイルです。 必ずルートディレクトリに置かれます(AドライブならA:\)。 テキスト形式なのでWindowsのテキストエディタ等で編集可能です。 まず、下のCONFIG.SYSを見てください。 注:ここではHDドライブ(起動ドライブ)をA:とし、DOSのファイルが\DOSディレクトリにあり、そこに、 HIMEM.SYS EMM386.EXE COMMAND.COM があるという設定になっています。
98エミュではこのようなCONFIG.SYSでよいと思います。 それでは、1行ずつ解説していきましょう。 FILES= はDOSがアクセスできるファイル数を設定します。通常は10〜20ぐらいでいいでしょう。 8の倍数を指定するのがもっとも効率的でいいようです。 BUFFERS= はアクセスバッファ量を設定します。減らせば減らしただけコンベンショナルメモリが空きます。 実機では減らしすぎるとディスクアクセスが遅くなるのですが、エミュ上ではほとんど変わらないのでかなり小さくしても問題ありません。 上では4にしていますが、これは、この環境ではこれ以上減らしてもメモリの空き容量が変わらないからです。 LASTDRIVE= はDOSで利用できる最後のドライブレターを設定します。増やすとコンベンショナルメモリが多少減ります。 省略した場合は自動的にLASTDRIVE=Eになります。 SHELL= はCOMMAND.COMのある場所を指定します。 一部のソフトウェアでは特定の実行ファイルを設定することもあります。その場合、終了時に、コマンドプロンプトに戻れずシステムが停止してしまうことがあります。 そのため、主にAUTOEXEC.BATのSET COMSPECと対で使用されます。 (AUTOEXEC.BAT のSET COMSPECの項も参照してください) バージョン6.2では特に記述の必要はありません。 上の例ではDOSディレクトリのCOMMAND.COMを指定しています。DOSを完全インストールしていれば、そこにもCOMMAND.COMが出来ているからです。 DEVICE= は組み込むDOSデバイスドライバを設定します。 ここではHIMEM.SYSを組み込んでいます。 HIMEM.SYSは640Kバイト以上の拡張メモリを使用するためのドライバです(XMSドライバともいう)。 このあとに /オプションでの設定がありますが、特に重要なものではないので省略します。 なお、XMSドライバはエミュ上で拡張メモリが有効にされてないと意味がありません。(i386以上のCPU対応が必要です) また、いくつかのゲームでは独自に拡張メモリドライバを使用しているのでXMSドライバを組み込むと起動しないものがあります。 バージョン6.2以降では、 DEVICE?= とすることで起動時に組み込みの確認が出来るようになっています。 DOS=HIGH はDOSが拡張メモリを有効にするための命令です。XMSドライバを組み込んだ場合に必要です。 *この後は必要な場合のみ利用する設定について解説します。 EMSドライバ アプリケーションによってはEMS(拡張メモリを管理する形式の一つ)を使用するものがあります。その場合は、 DEVICE=A:\DOS\EMM386.EXE /UMB をXMSドライバを組み込んだ後に記述します。 必ずXMSドライバの後に記述してください。(HIMEM.SYS同様、i386以上のCPU対応が必要です) /オプションですが、ここではUMBを利用可能にしています。UMBは拡張メモリ上のDOSのデバイスドライバを置ける領域です。このあと、 DOS=HIGH を、 DOS=HIGH,UMB とすることで利用可能になります。 バージョン6.2では /HIGHSCANというオプションを追加することでさらに領域を確保することが出来ます。(通常使用されないROM-BASICの領域を、利用できるように確保する) 注:EMM386.EXEはバージョン5.0以降から追加されたコマンドです。それ以前のバージョンを使用している場合はEMM.SYSで代用してください。 また、Windows3.1がある場合、そちらのEMM386.EXEの方がバージョンが新しい場合があります(5.0A以前)。その場合はそちらを使用してください。 EMSドライバを組み込むと、CPUは仮想86モードで動作することになります(そうでない場合をプロテクトモードという)。 エミュレータでは仮想86モードは全体のパフォーマンスが落ちるとされていますので、必要ない限り使わない方がいいでしょう。 |
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