裁判及び関連事項の経緯
 
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(最終更新:May 3,2005)


【表中で用いている略称】
 
 時期      事項
1986年
12月
IS設立
1987年 IS社員・加賀昭三、この頃にFEの世界観・ゲームシステムなどの
構想を思い付き、ISにアルバイトで雇われていた学生3人と「同人
ゲームのノリで」暗黒竜の開発を始める
1990年
4月20日
FE暗黒竜発売。オペラ調のCMは話題になるが、ゲーム の売れ行きは
芳しくなく初期からのファンには「7月頃にワゴンセールで買った」と言う証言も。
人気が出始めたのは半年後ぐらいからで、ゲーム雑誌のコラムで好意的に
取り上げられたり同人誌などを媒体に口コミで広まったりしたと見られる
1992年
3月14日
FE外伝発売。なお、タイトルクレジットは「1991 Nintendo」となっているが、
これはセガがメガドライブで発売した話題作『シャイニング・フォース』を
意識して発売日をスライドさせた為と言う説が有力
1993年
8月
東京・晴海の国際展示場で開催された「ファミコンスペースワールド」に
SFC版第1作となるFE紋章が出展される
1994年
1月21日
FE紋章発売。CMには裕木奈江を起用。なお、暗黒竜・ 外伝・紋章と
関わっていたスタッフは加賀・寺崎啓祐(任天堂開発1部=当時)・音響担当の
辻横(旧姓・馬場)由佳の3名だけ
1995年
11月
千葉・幕張メッセで開催された「ファミコンスペースワールド」に「光をつぐもの」の
仮題で発表されていたFE聖戦が出展される
1996年
5月14日
FE聖戦発売
7月 加賀、小 学館「聖戦公式ガイド」掲載のインタビューで次回作について「ファンの
皆さんの要望が多いアカネイア編に戻って、もう少し掘り下げてみたい」と回答→別 掲
8月 加賀、学 研「聖戦超戦術BOOK」掲載のインタビューで次回作について言及。
「(N64版なら)より戦術的なシミュレーションRPGをつくることができますね」
「アカネイア編をまた掘り下げてみたい」→別掲
10月 加賀、ア スペクト「聖戦ファンSpecial」で「次回作はN64?」の問に「じつは
これからもSFCではいいんではないかと思ってる」と回答→別掲
1997年
9月
SVで「BSファイアーエムブレム」放送。
内容はアカネイア編の外伝的シナリオ4話
11月 SVで「BSファイアーエムブレム」再放送
1998年
ゲーム雑誌各誌の発売予定表に「FE64」が64DDのタイトルとして掲載される
1999年
1月
加賀、NTT 出版「聖戦TREASURE」掲載のインタビューで以前に言及していた
アカネイア編の新作をSFCの機能的な制約から断念したことを明かす。→別掲
なお、同書のあとがき(「IS出版部」名義)でも「アカネイア編の新作」について
「中止になったわけではありません」と強調している →別掲
4月 SVで「BSファイアーエムブレム」再放送
5月 「Nintendo Online Magazine」加賀のインタビュー掲載(加賀が
IS社員として表に出たのはこれが最後となった)→別掲
6月 FE64、64DD専用からROMに媒体が変更される
8月15日 加賀、ISを退社。この頃、退社と並行して(有)ティルナノーグを創業
8月下旬 ティルナノーグ、PSの新作「エムブレムサーガ」開発を開始。
アスキーから発売されることが決定し、アスキーが特許庁に「エムブレム
サーガ」の商標を出願する(2000年8月登録)
9月1日 3年ぶりの新作となるトラキアがSFC-NPで書き換え開始(プ ラスチック
カード・説明書付きのプリライト版・ビデオ他の特典付き「DXパック」版は
ローソンで8月28日に先行発売)
年末 ファミ通など各誌でES発表
2000年
1月7日
ファミ通1月21日号に加賀のインタビュー掲載。FEとの関連性を
ほのめかす発言も。→別掲 この直後より、任 天堂からアスキー及び
ティルナノーグに対して「ES発売は不正競争防止法と著作権法に違反」と
して警告が再三、繰り返される
4月1日 アスキー及び子会社のアスペクトがゲーム雑誌編集・ゲームソフトの
開発販売などの事業をグループ企業の(株)アスキー・ビジュアル
エンタテインメントに譲渡。これに伴い、アスキー・ビジュアルエンタ
テインメントは(株)エンターブレインに社名を変更、新社長にはファミ通
編集発行人の浜村弘一が就任する。ファミ通系各誌の発行やESを始めと
するゲームの発売元もアスキーからebに移る
8月 千葉・幕張メッセで開催された「任天堂スペースワールド」でGBA披露。
発売予定タイトルにFEの新作「暗闇の巫女」がラインナップされる。
9月29日 FE64の発売が中止になり、開発作業はGBA「暗闇の巫女」に
引き継がれることが発表される
2001年
2月16日
eb、全国のゲームソフト販売店でES予約キャンペーンを開始
(〜4月19日)
4月2日 ESから『ティアリングサーガ』にタイトルが変更される。理 由について
ebは「諸般の事情」とするのみであったが、ネット上などでは「任天堂からの
クレームだろう」と言う意見多数
4月20日 『電撃Play Station D』(メディアワークス発行:角川書店発売)Vol.43付録
CD-ROMにTS体験版収録。但し、CD-ROM中のゲームタイトルはESのまま
4月26日 デジキューブ(セブンイレブン・ファミリーマート・サンクス・サークルK)で
TSの予約受付開始
5月3日 店頭でTSの体験版CD-ROM配布を開始。
5月24日 TS発売。初週に各社ランキング1位を獲得するなど順調 な滑り出しを見せる
7月25日 任天堂・IS、eb・ティルナノーグ・加賀の二社一個人を不正競争防止法
及び著作権法違反で東京地方裁判所に提訴。eb・ティルナノーグとも
「訴状を見ていないのでコメント出来ない」
7月26日 8月に千葉・幕張メッセで開催される「任天堂スペースワールド」の出展タイトル
発表。GBA版FEのサブタイトルが「暗闇の巫女」から「封印の剣」に変更
8月24日 「任天堂スペースワールド」開催(〜26日)。GBA「封印の剣」がプレイアブルで
出展される
8月30日 『週刊SPA!』(扶桑社)9月5日号でeb側がこの事件について初めてコメン ト。
「『TS』は当社で企画のうえティルナノーグに制作を依頼し、独自に開発・
制作したもので、他社の権利を侵害する作品であるとは考えておりません。
ティルナノーグ及び加賀氏も訴えられていますが、本件はまず当社に対する
問題であると認識しており、両者への信頼は変わりありません」
9月13日 東京地裁で第1回審理 →レポート
10月25日 東京地裁で第2回審理 →レポート
11月21日 GC『任天堂オールスター・大乱闘スマッシュブラザーズDX』発 売。ゲーム中の
隠れキャラクターで暗黒竜・紋章の主人公マ ルスとGBAで発売予定の新作
『FE封印の剣』主人公ロイが登場する
12月6日 東京地裁で第3回審理 →レポート
2002年
1月29日
東京地裁で第4回審理 →レポート
3月29日 GBA『FE封印の剣』発売
4月9日 東京地裁で第5回審理 →レポート
5月30日 東京地裁で第6回審理 →レポート
7月16日 東京地裁で第7回審理(この回に中間判決期日が10月29 日と指定されるが、
判決言い渡しは10月29日当日になって11月14日に延期された)
 → レポート
11月14日 東京地裁判決。任天堂側の請求を全て棄却
 →判決文(日本ユニ著作権センター) 任天堂側は控訴す る方針を表明
11月26日
任天堂側が一審判決の全部を不服として東京高裁へ控 訴
2003年
2月5日
任天堂、都内で「ゲームボーイアドバンス SP」の発表会を実施。
新作『FE烈火の剣』が出展される

2月27日
東京高裁で控訴審 第1回審理 →レポート
4月25日
GBA『FE烈火の剣』発売
5月13日
東京高裁で控訴審第2回審理・ビデオ検証 →レポート
8月28日
東京高裁で控訴審第3回審理・ビデオ検証 →レポート
11月4日
東京高裁で控訴審第4回審理・ビデオ検証 →レポート
12月9日
東 京高裁で控訴審第5回 審理・ビデオ検証 →レポート
2004 年
1月27日
東 京高裁で控訴審 第6回 審理・ビデオ検証
3月4日
東 京高裁で控訴審 第7回 審理
5月10日
東 京高裁で控訴審 第8回 審理
5月31日
東 京高裁で控訴審 第9回 審理・被控訴人加賀昭三に対する尋問実施
7月26日
東 京高裁で控 訴審 第10回 審理(結審)
10月7日
GBA『FE聖魔の光石』発売
11月24日
東 京高裁で控 訴審判決。一審判決を一部変更し、ebの
予約キャンペーンが不正競争防止法違反に当たることを認定。
ebに約7600万円の損害賠償を命じる逆転判決を下す。

なお、著作権法違反に関する主張は一審と同様に退ける。
 →判決文(日本ユニ著作権センター)
12月8日
任天堂・IS、高裁判決の一部不服を理 由に最高裁判所へ上告
(eb側は附帯上告せず、不正競争防止法違反に対する約 7600万円の
損害賠償命令部分は確定の見込み)
12月24日
ファ ミ通増刊のPS2ソフト発売予定欄に『ティアリングサーガ2(仮称)』が
掲載される(一部版にはタイトル無し)
2005年
1月14日
eb『ファ ミ通PS2』(同社刊)1月28日号で『ティアリングサーガシリーズ
ベルウィックサーガ』正式発表。発売時期は「2005年春」の予定

 →eb公式サイト
4月12日
最高裁判所・第 三小法廷、任天堂側の上告不受理を決定。
これにより二審・東京高裁判決が確定する

4月20日
GC 『FE蒼 炎の軌跡』発売
5月26日
PS2『ベル ウィックサーガ』発売(予定)


出典・参考文献


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